「オフサイド廃止」、「シュートアウト制の導入」などファン・バステンが訴える8つのサッカー改革案!

2017年01月19日 サッカーダイジェストWeb編集部

「サッカーをよりスペクタクルなものにするために」と改革を提案。

ドイツメディアの前で革新的とも言えるアイデアを提案したファン・バステン。 (C) Getty Images

 FIFAの技術開発部門のチーフオフィサーを務めている元オランダ代表FWのマルコ・ファン・バステンが、ドイツメディア『ビルト』のインタビューで、オフサイドやPK戦の廃止を提案した。
 
 2016年10月に現職に就いたファン・バステンは、「サッカーをスペクタクルにするために多くのアイデアを提供したい」と語り、昨年12月に日本で行なわれたクラブワールドカップでも話題となったビデオ判定ルールなどを推奨してきた。
 
 そんな往年の名ストライカーは『ビルト』のインタビューで、「我々は試合をより良いものにするために改善策を探し続ける。サッカーをより正直で、よりダイナミックで、より面白いものにするためにね」とさらなるルール改正の必要性を説き、以下8個のルール変更を提案した。
 
【1】オフサイドの廃止
 
 ファン・バステンはオフサイドの廃止について次のように語っている。
 
「オフサイドのないサッカーを観るのは非常に興味深い。今のサッカーはもはや、9人や10人のDFがゴール前を固めるハンドボールのようだ。でも、オフサイドがなければ、DF陣の背後にFWが立てるから得点の可能性がより広がる。今よりも攻撃のチャンスは増えるし、試合の見応えも増すだろう。実際にホッケーではオフサイドはないし、問題はないはずだ」
 
【2】イエローカードの替わりに一定時間の退場を検討
 
 ラグビーの「シンビン制度」のように、ルール違反を犯した選手を一時的に試合から退場させるというもので、ファン・バステンは「レッドカードを出すほど重大ではない行為に対し、選手を10分間試合から外すオレンジカードを提示するということもあり得るかもしれない」としている。
 
【3】PK戦の廃止/シュートアウト方式の導入
 
 シュートアウトはかつてアメリカのNASLやMLSなどでも導入されていた方式で、攻撃側はゴールから35メートルの地点からドリブルし、一定時間以内にシュートを打つというもの。
 
 ファン・バステンは「PKは一瞬ですべてが終わるが、シュートアウトなら、多くの可能性がある。ドリブルもシュートもできるし、GKの反応を待つこともできる。より試合でのプレーに近い状況になる」と語っている。
 
 またこの提案は、先日、2026年のワールドカップから出場枠を48に増やすことを決めたFIFAが、グループステージで引き分けの影響力が増す懸念もあり、「大会中のドロー決着をなくすための動きだ」と、『ESPN』など複数メディアは伝えている。
 
【4】最後の10分間はインプレータイムのみ時計を進める
 
 これは時間稼ぎに対する措置で、ファン・バステンは「観客はゴールと戦いを見たいのだ。しかし、交代での時間稼ぎ、負傷を装う行為などで多くの時間が失われている。そこではボールが常に役割を果たしている状況になければならない」とコメントした。

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