レスター、超守備的戦術で残留争いのライバルから勝点1を奪取。岡崎はトップ下起用で守備に奔走

2017年01月02日 サッカーダイジェストWeb編集部

レスター、勝点奪取だけを考えた守備的シフトで任務完遂。

レスターでは初となるトップ下で起用された岡崎。ゴールから遠のいたポジションだったためにチャンスシーンには全く絡めなかったが、守備では貢献した。 (C) Getty Images

 1月2日、ミドルスブラのリバーサイド・スタジアムでミドルスブラ対レスター戦が開催された。
 
 前節、ウェストハムに1-0で勝利したレスターは、その試合から布陣を4-3-1-2に変更。先発で起用された岡崎はトップ下に配置され、2トップにはマハレズとウジョアが入った。
 
 ティンカーマン(修理屋)の愛称を持つラニエリ監督が、2試合連続で布陣を変更して臨んだ試合で、レスターは3ボランチと岡崎が守備的に振る舞い、立ち上がりから守勢に回った。
 
 サイドから攻撃を組み立てるミドルスブラに対して、中央に分厚いブロックを敷いたレスターは、相手に目立ったシーンを作らせずに時間を経過させた。
 
 守備では布陣変更の効果が出たものの、一方で攻撃は発熱により欠場したスリマニの代役となったウジョアに全くボールが収まらずに、タメができなかったことで、持ち味のカウンターが鳴りを潜め、精彩を欠いた。
 
 アウェーチームのディフェンシブな戦いに対し、ホームチームが攻め手を欠く格好となった試合は、互いにビッグチャンスが訪れないまま、前半が終了した。
 
 後半もミドルスブラがボールポゼッションを高めて、攻め込む展開となるも、レスターの堅牢に対して打開策はなく、ホームチームに目立ったシーンは訪れなかった。
 
 要所を締める守備で相手を抑え込むことに成功していたレスターではあったが、マハレズの個人技頼みの攻撃は迫力と鋭さを欠き、敵陣に飛び込むことすらできなかった。
 
 また、普段とは異なるトップ下で起用された岡崎も、自陣の深い位置まで下がって守備的役割をこなしたものの、相手の脅威になるようなプレーは見られずにチャンスに絡むことはできなかった。
 
 70分を過ぎてから簡単にセカンドボールを拾われて、完全な受け身になったレスターは、疲労が色濃く出始めたマハレズに代えてムサ、そして岡崎に代えてグレイを投入した。
 
 この交代でピッチに送り出した2人も自陣深くに下げて、より守備に比重をかけたレスターに対し、ミドルスブラはサイドアタッカーのダウニングを投入してサイドから執拗に攻め立てる。
 
 82分にはモーガンのクリアボールをペナルティーエリア内で拾ったラミレスが渾身のボレーシュートを放つも、惜しくもサイドネットをかすめていった。
 
 ウルグアイ代表MFのミスショットに救われる形で難を逃れたレスターは、その後も相手のクロスボールを跳ね返し続け、結局、最後まで堅牢が打ち破られる瞬間は訪れず、試合はスコアレスドローで幕切れとなった。
 
 残留争いのライバルから守備に重きを置いた戦いで勝点1を持ち帰ったレスター。1月14日に行なわれる次節はチェルシーと対戦する。
 
 首位チームとの大一番は、残留争いから抜け出すためにも、決して負けられない一戦である。そして、出場停止処分が明けるエースのヴァーディーが戻ってくるだけに、岡崎が起用されるのかにも注目だ。
 
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