【天皇杯】今季出場わずか200分のファブリシオが決勝点「僕の最後の試合で思いが形になった」

2017年01月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

延長前半立ち上がりに強烈なシュートを叩き込む。

92分に決勝点を挙げたファブリシオにチームメイトが駆け寄る。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[天皇杯決勝]鹿島2-1川崎/2017年1月1日/吹田S

【天皇杯決勝PHOTO】鹿島がファブリシオ弾で今季二冠&通算19冠を達成!

 決勝点は伏兵の一撃だった。

 延長前半立ち上がりの92分、CKの流れから前線に攻め残っていた途中出場のファブリシオにパスが通る。背番号11が鋭く右足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール右上に突き刺さった。

「日本に馴れるのに難しい部分があったが、クラブスタッフ、チームメイト、そして見捨てずに応援してくれたサポーターに感謝したい」(ファブリシオ)

 昨年8月にポルトガルのポルティモネンセからレンタル移籍で加入したものの、今季のリーグ戦出場は8試合でわずか200分にとどまった。本領を発揮できぬまま日本での時間を過ごすことになったのは否めない。その言葉は、チーム関係者の期待を裏切ったという責任感から生まれたものだろう。

 そして、試合後のフラッシュインタビューでは、自らの去就に触れつつ、決勝ゴールを決める大仕事をやってのけた喜びを語っている。

「チームの一員としての、僕の最後の試合で、チームを手助けしたいという思いが形になったのを嬉しく思っている」

 決勝点をそう振り返ったファブリシオ。レンタル期間の終了とともに鹿島を去ることになりそうだが、チームに二冠を呼び込んだ想いのこもった強烈なシュートは、サポーターの記憶にいつまでも残ることになるはずだ。
 
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