年内最終戦で同点アシストの香川、ミスも目立ち途中交代……宇佐美は出番なし

2016年12月21日 サッカーダイジェストWeb編集部

ドルトムントは2016年のホームゲームを無敗で終えるも…。

デンベレ(右)の同点ゴールをアシストしたところまでは良かったが香川だが、2度の好機を逸するなど、悔いの残る年内最終戦となった。 (C) Getty Images

 12月20日(現地時間)、ブンデスリーガ第16節が行なわれ、ドルトムントは1-1でアウクスブルクと引き分け、年内最終戦を終えた。
 
 ドルトムントは怪我人が多く、さらに前節でロイスが退場処分となるなど、戦力不足の状態。そんななかで香川は、リーガでは7試合ぶり、公式戦では6試合ぶりとなる試合出場を、スタメンとして飾った。
 
 一方、前節で初の先発出場を果たしたアウクスブルクの宇佐美は、ベンチスタートとなった。
 
 試合はホームのドルトムントがボールポゼッションで上回るも、アウクスブルクは守備が機能し、奪ったボールをスムーズに前線まで繋いで相手ゴールに迫る。ファーストシュートも、彼らが先に放った(4分にチ・ドンウォン)。
 
 対するドルトムントは、9分にゲッツェが左サイドからカットインしてポストを叩くシュートを放ったが、その後は守備意識の高いアウクスブルクに要所を抑えられ、なかなか効果的な攻撃を仕掛けることができない。
 
 そこでドルトムントは、途中から4バックに移行。すると、相手ゴールに近い位置でボールを持てるようになる。
 
 30分には、バルトラの縦パスを左に流れながら受けたオーバメヤンの折り返しから、香川が得点機を迎えたが、左足でのダイレクトはGK正面に飛び、ゴールネットを揺することはできなかった。
 
 流れがドルトムントに傾きかけた矢先の33分、アウクスブルクはCBヒンターエッガーのパスカットからカウンターを仕掛け、モラーベクのスルーパスで抜け出したチ・ドンウォンが一度はGKヴァイデンフェラーにシュートを防がれるも、こぼれ球を詰めて先制点を奪った。
 
 公式戦8試合連続で相手に先制を許したドルトムント。38分、41分とオーバメヤンが惜しいシュートを放つも、追い付けないまま前半を終えることとなった。
 
 しかし後半、いきなりドルトムントの同点ゴールが生まれる。47分、デンベレが香川にダイレクトでボールをはたいて前進、リターンを受けてGKヒッツの牙城を破った。香川のアシストは、11月22日のチャンピオンズ・リーグ、レギア・ワルシャワ戦以来のことだった。
 
 そこから、ホームチームは前半よりも攻撃が機能し、各選手が良いかたちでボールを得て好機を創出。50分にはオーバメヤンが鮮やかなジャンピングボレーを披露するなど、勢いを感じさせる。
 
 香川も好パスを幾つか出し、56分にはペナルティーエリア内で胸トラップから切り返そうとしたところを倒される。これはノーファウルの判定でPK奪取とはならなかったものの、前半とは違ってうまく攻撃に絡んでみせた。
 
 しかし彼は59分、デンベレのスルーパスで決定機を迎えるも、メリーノへパスしようとしてしっかりミートできず、GKにキャッチされて勝ち越しのチャンスを逃してしまう。69分にはボールコントロールを誤ってボールを奪われ、ファウルで止めたことで警告を受けた。
 
 それから間もなく、カストロとの交代を命じられた香川。アシストという結果は残したものの、逸機やミスという悪印象を残してピッチを去る彼の表情は硬かった。
 
 その後、ドルトムントは攻勢を強めてたびたびフィニッシュまで持ち込むも、集中力を切らさないアウクスブルクの守備を完全に崩すことができないまま、試合終了の笛を聞くこととなった。
 
 これにより、ホームゲームでは1年間無敗という51年ぶりの偉業を成し遂げたドルトムントだが、勝ち切れなかった彼に対し、スタジアムのサポーターはブーイングを浴びせたのだった。
 
 なお、宇佐美に出番は訪れず。5試合(スタメン1試合)出場0得点という成績で、2016年を終えた。
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