テベスが上海申花からの超巨額オファーを認めたうえで「引退も考えている」と吐露

2016年12月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

「負ければ殺される」とアルゼンチンでプレーする苦労を吐露したテベス。

中国移籍について「早急に決断を下すつもりはない」と語ったテベス。アルゼンチンでサッカーをすることの心身的な苦労も明かしている。 (C) Getty Images

 現地時間12月8日、ボカ・ジュニオルスに所属するFWカルロス・テベスが、記者会見にて巷で報道されている中国への移籍について興味深いコメントを残した。アルゼンチン紙『オレ』が伝えている。
 
 テベスの中国リーグへの移籍話は、今月5日に上海申花が年俸28億円の超巨額オファーを提示したと現地メディアが一斉に報じ、さらに同クラブのウー・シャオフイ会長が「我々はテベスと契約しようとしており、そのためにあらゆることを行なっている」とコメントしたことで大きな話題となった。
 
 会見でさっそく記者から去就について問われたテベスは、「俺は2月か3月に中国に行くかどうかについて、色々と頭の中で考えている。早急に決断するつもりはない。オフの間の冷静な時に考えたい」とコメント。中国からのオファーがあったことを認めたうえで、12月19日の国内リーグ戦後にある2か月間の休暇中に決断することを明かした。
 
 来年2月5日で33歳となるテベスは、「引退だって考えている」とキャリアの終焉もほのめかしたうえで、「家族と俺のクラブのために最適な決断をするつもりだ。今はそれだけを考えている」と語った。
 
 13歳で入団したボカへの愛着を度々語っていたテベス。それでも決断を下せずにいる理由については、次のように明かしている。
 
「俺たちはフットボールが全ての社会に住んでいる。でも、あくまでフットボールは試合だけの話だ。勝つための準備をしなくちゃいけないけれど、それが全てじゃない。勝てば娘とレストランにいけるが、負ければ街中で殺されかねない。とても困難な社会だよ」
 
 一方でテベスは、「ボカのユニホームを着ることは俺を幸せにするし、プレーし続けるモチベーションになっている」とも語り、複雑な心境にあることを覗かせている。
 
 なお、ボカは現地時間12月11日に宿命のライバル、リーベル・プレートとの「スーペル・クラシコ」を戦う予定となっている。『オレ』紙は「伝統の一戦の結果次第ではテベスが早々に決断を下すのではないか?」とも報じている。

 ボカ残留か、中国移籍か、それとも引退か――。テベスの決断に注目が集まる。
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