【鹿島】逆転優勝の鍵は柴崎岳。途中出場で攻撃を活性化した10番の真価

2016年11月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

約1か月ぶりの公式戦でも試合勘に不安はなかった。

62分から途中出場した柴崎。出場直後に惜しいシュートを放った。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[Jリーグチャンピオンシップ決勝・第1戦]鹿島0-1浦和/11月29日/カシマ
 
 11月29日に行なわれたチャンピオンシップ第1戦、ホームに浦和を迎えた鹿島は、手痛い黒星を喫した。スコアは0-1と最少得点差だが、アウェーゴールを与えたダメージは大きい。鹿島がチャンピオンシップを制すには、少なくとも12月3日のアウェー戦で2点以上が必要になるからだ(1-0では年間勝点上位の浦和が優勝)。
 
 勝つためには、守ってばかりはいられない。そこで鍵になりそうなのが、怪我から復帰した柴崎岳だろう。浦和との第1戦に途中出場したこのMFは、果敢に2列目から飛び出して相手を揺さぶり、絶妙なタメを作り、質の高いパスで打開を試みた。
 
 特に印象的だったのが、出場直後の64分のプレーだ。左サイドでボールを持った永木が中央に浮き球を供給。これを受けた遠藤が胸で落とし、柴崎がシュートを打った。
 
 10月22日のJ1第2ステージ15節・FC東京戦を最後に戦線を離脱していた柴崎にとって、この浦和戦は約1か月ぶりの公式戦。試合勘が鈍っていてもおかしくなかったが、チームメイトとハイレベルなコンビネーションを見せ、ビッグチャンスに絡んだ。

 その働きを石井監督も「交代した選手が要望通りの動きをしてくれたので、次の試合に向けて期待が高まったと思っています」と評価している。
 
 柴崎が躍動すれば、鹿島の攻撃は活性化する。それは誰もが認める事実だろう。鹿島にとってリーグタイトルはリーグ3連覇を達成した2009年以来。この覇権奪還のチャンスをものにするためには、背番号10の奮起が不可欠だ。
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