【浦和】対面の同学年対決を意識する宇賀神とタフに成長した駒井。両ワイドが奪還のキーマンに

2016年11月29日 轡田哲朗

マッチアップする西に対して、「同い年として負けたくない気持ちがある」。

マッチアップする西とは同学年。左ウイングバックで先発起用が見込まれる宇賀神は相手のキーマンを警戒するとともに、左サイドから流れを作るつもりだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 浦和レッズにとって悲願の年間リーグタイトルの奪還は、両ワイドのふたりがキーマンになる――。
 
 Jリーグチャンピオンシップ決勝戦は11月29日に第1戦、12月3日に第2戦が行なわれる。年間1位で決勝進出を決めた浦和は、同2位の川崎フロンターレを破って勝ち上がった同3位の鹿島アントラーズとの対戦になった。
 
 浦和と鹿島は、Jリーグ開幕当初から意識し合う関係だ。1993年の第1ステージを制し、初タイトルとして名を刻んだ鹿島が優勝を決めたのは浦和戦だった。逆に2003年に浦和がクラブ史上初のタイトルを獲得したヤマザキナビスコカップ(当時)の決勝の対戦相手は鹿島。その後も、互いにリーグ終盤戦で相手のタイトル獲得を阻止するゲームを演じるなど、激しい争いを繰り広げてきた因縁の対戦だ。
 
 浦和ユースから流通経済大を経てトップ加入した左WBの宇賀神友弥は「浦和対鹿島は独特な雰囲気があるし、今までの歴史もある対戦カード。必ず勝たなければいけない相手だ」と意識している。対面でのマッチアップが予想される鹿島の右SB西大伍は同学年(宇賀神は早生まれ)だけに「(西)大伍も鹿島で長くてキャプテンマークを巻くこともある。同い年として負けたくない気持ちがある」と話す。互いにチームの選手会長を務め、浦和では阿部勇樹、鹿島では小笠原満男が引っ張ってきたチームの次のリーダーとなるべき存在だ。そのマッチアップの優劣は、試合の行方に直結することになるだろう。
 
 宇賀神の長所は連係の起点となり、チームのバランスを整える視野の広さだ。この決戦に向けたトレーニングでも、宇賀神が重要な役割を果たすパターンにも取り組んだ。連動性溢れる左サイドのアタックに欠かせない存在になる。

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