【鹿島】柴崎がCS決勝でベンチ入りの見通し。チームは「良い守備からの良い攻撃」を意識

2016年11月29日 サッカーダイジェスト編集部

「どういう形であれ、失点しないで勝てるというのが理想」

負傷していた柴崎も、CS決勝ではベンチ入りする見通しだ。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 浦和とのチャンピオンシップ決勝・第1戦に向け、練習が行なわれた鹿島クラブハウス。練習開始前、集まった報道陣にクラブ広報から「動画だけではなく、写真撮影も練習の冒頭だけでお願いします」とアナウンスされた。
 
 積極的に情報を発信する石井正忠監督が就任してから初めての措置だ。タイトルがかかった大一番。変わらないほうが不自然とも言えるが、ピッチに目を移すと鹿島の選手たちはいつも通り、リラックスした雰囲気で試合前日恒例のレクリエーションゲームを楽しんでいた。
 
 練習後、石井監督、永木亮太、土居聖真の3人が会見に応じた。詳しい浦和対策はこれからのミーティングで話し合われるはずだが、浦和戦で目指す試合展開について、すでに意思統一が図れていることを伺わせる会見となった。
 
「まずは安定した守備のところから入りたい。失点をしないことを頭に入れて、プレーしたい」(石井監督)
「やっぱり失点してしまうと、不利になってしまう。どの試合もそうですけど、失点しなければ負けることはないので」(永木)
「ホームで失点したら状況的に厳しくなるし、不利になる。失点しないことが最優先になる」(土居)
 
 会見に出席しなかったが、左サイドバックの山本脩斗も「良い守備から良い攻撃が生まれる。まずは守備」と肝に銘じている。石井監督の「チームは非常に良い状態。(準決勝で)川崎に勝って、勢いも出てきたと感じている。雰囲気も含めて非常に良い状態だと感じています」という言葉を待つまでもなく、まさに万全の状態にあることが伝わってくる。
 
 そのなかで土居は浦和の警戒ポイントをいくつか口にした。まずは組織力。「浦和も長年、ああいうスタイルでやってきている。完成されつつある」。特に細心の注意を配らないといけないのは攻撃で「前線のコンビネーションも長年やってきたもの。それをやらせてはいけない」と警戒した。
 
 ただ、うまくボールを奪うことができれば広いスペースを利用できるだけに、チャンスは広がる。失点しない守備は同時に、得点を奪うための守備でもある。
 
「プロに入ってからいつくかタイトルを取っているけど、そのときにグラウンドに立っていたことがほんとんどない。今回はチャンス」と土居。金崎夢生との連係も「(準決勝の川崎戦でも)ふたりで崩して点になってもおかしくないところがあった。あとは大舞台で決められるか。1年間、やってきた集大成として出せればベスト」と決勝戦を見据えた。
 
 右足を痛めていた柴崎岳もベンチ入りする見通し。石井監督は勝敗を分けるポイントに「先制点」を挙げ、「どういう形であれ、失点しないで勝てるというのが理想」とコメントした。
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