レスター、2度のPKで何とか連敗ストップ。岡崎はオーバーヘッドなど見せ場を作るも無得点

2016年11月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

レスター、連敗ストップも課題を残す引き分けに。

昨シーズンも決めていたオーバーヘッドから決定的なシュートを放った岡崎。惜しくもゴールはならなかったが、存在感は日増しに高まっている。 (C) Getty Images

 11月26日(現地時間)、レスターのキング・パワーでプレミアリーグの13節、レスター対ミドルスブラが開催された。
 
 前節、ワトフォードに敗れて、今シーズン初の連敗を喫したレスターは、そのワトフォード戦で相手選手に肘打ちを見舞ったドリンクウォーターが3試合の出場停止処分を受けて欠場。メンバーの変更を余儀なくされた。
 
 気になるボランチにはキングとアマーティーが配置された。そしてチャンピオンズ・リーグで得点を挙げ、好調を維持する岡崎は2トップの一角で先発出場となった。
 
 レスターは立ち上がりから、ハイプレッシャーを掛けて、ボールを丁寧に繋ごうとする相手のリズムを乱しにかかるが、岡崎を中心とした最前線からの執拗なチェイシングも空しく、長短のパスを織り交ぜながら巧みに仕掛けるミドルスブラが先制点を奪う。
 
 13分、左サイドを崩したラミレスからのクロスボールをボックス内で走り込んだネグレドが左足で合わせて、ネットを揺らしたのだ。
 
 先手を取られたレスターは、チームの心臓部で、司令塔役でもあったドリンクウォーターの欠場を痛感する。中盤で収まりどころがないうえに、パス精度も欠いて、完全に押し込まれてしまったのだ。
 
 パスミスを連発していたホームチームが、ファーストチャンスを作った30分。右サイドをドリブルで突破したマハレズのクロスに岡崎がオーバーヘッドで合わせたが、ボールはクロスバーを叩いた。
 
 しかし、この岡崎の一撃が呼び込んだのか、ここぞとばかりに積極性を見せたレスターは34分に幸運な形で試合を振り出しに戻す。
 
 ペナルティーエリア内でモーガンと競ったチェンバースがハンドでPKを献上。これをマハレズが難なく沈めて同点としたのだ。
 
 アルジェリア代表MFの2試合連続PK弾で追いついたレスターは、42分にも岡崎の仕掛けからヴァーディーが決定機を得るも、シュートはジャストミートできずに枠を外れた。
 
 迎えた後半は、レスターがフォアチェックをより徹底したことで、その勢いに押されたミドルスブラが攻め手を欠き、敵陣に飛び込むチャンスを自陣で伺い続けたことで、停滞する時間帯が続いた。
 
 試合を好転させるべく何かキッカケの欲しいレスターは、64分に精細を欠いていたヴァーディーに代えてスリマニを、さらに同点ゴールのマハレズに代えてムサをピッチに送り出す。
 
 この交代策は当たり、レスターは68分、69分とスリマニのポストプレーからチャンスを創出した。しかし、71分にミドルスブラが一瞬の隙を突く。
 
 ハーフウェーライン付近でボールを持ったフォーショウが最終ラインの背後にロブパスを出すと、抜け出したネグレドがボックス内に持ち込んで、豪快にネットを揺らしたのだ。
 
 勝ち越されたレスターはムサ、スリマニのコンビネーションから攻撃の糸口を探りたいところだったが、余裕が生まれ、プレーの正確性が増したミドルスブラに苦戦。
 
 85分以降は長身FWのスリマニをターゲットとしたパワープレーに出て、敵ゴール前に迫ると、この猛攻がまたしても幸運を呼び込む。
 
 94分、ペナルティーエリア内に仕掛けたモーガンがデローンが倒されてPKを奪取。これをスリマニが落ち着いて沈めて同点としたのだ。
 
 そしてこれがラストプレーとなり、試合は2-2で終了した。
 
 リーグ戦の連敗を何とか食い止めたレスターだったが、そのプレー精度はクラブ史上初の決勝トーナメント進出という快挙を成し遂げていたCLに比べれば、雲泥の差。今後のリーグ戦に向けて大きな課題を残す引き分けと言えるだろう。
 
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