『NIKE ACADEMY MOST WANTED』のグローバルファイナルが開幕!“好対照な日本代表”の白川恵士朗と西尾翼の出来は?

2016年11月26日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

プレースタイルもコメントも好対照な2人。

日本代表として『NIKE ACADEMY MOST WANTED』のグローバルファイナルに参戦した白川(右)と西尾(左)。(C)NIKE

 現地時間11月25日、イングランドのFA所有のトレーニングセンター、セント・ジョージズ・パークで『NIKE ACADEMY MOST WANTED』のグローバルファイナルが開幕した。
 
 2011年にスタートした同イベントは隠れた若き才能を探す世界規模のスカウトプロジェクト。各国の国内予選を勝ち抜いた精鋭が、最終予選に当たるグローバルファイナルに進出し、その勝者はイングランドに本拠を置くプロ養成所『NIKE ACADEMY』へ入寮できるというプロセスだ。
 
 前回は波田野海(聖和学園卒)が世界中から猛者が集まった熾烈なセレクションを勝ち抜き、日本人として初めて『NIKE ACADEMY』入寮を果たした。
 
 今回も世界各国から国内予選を勝ち抜いた33名が集結。日本からは白川恵士朗(元柏レイソルU-18/無所属)、西尾翼(東海大学)という今年で19歳になる両MFが参加した。白川は柏U-18で10番を背負ったレフティーの天才肌で、一方の西尾は162cm・59kgと小柄だが攻守に絶え間なく絡める万能型MFだ。
 
 13時30分からのオープニングセレモニーでは、NIKE ACADEMYのジョン・グッドマン監督が、「プレッシャーはこの世界に常にあります。戦術や指示を守りながら、個性を発揮してください。自分を信じて頑張ってほしい」と激励した。
 
 15時からはNIKE ACADEMYの練習見学。同じ日本人で同い年の波田野もいる中、白川は「すごいシュートを撃つ選手がいた」、西尾が「パススピードがとにかく速い」とそれぞれ感想を口にし、自らが目指すチームのレベルと特長を再確認した。
 
 16時45分からは天然芝グラウンドで初練習。ウォーミングアップ後、パス回し、ミニゴール付きの5対5、GKありでゴール付きの5対5などのメニューを消化した。
 
 西尾は当初こそボールが回ってこなかったが、徐々にパスワークの中心に。積極的にオフ・ザ・ボールの動きを繰り返したこと、そしてチームメイトの名前を呼ぶなど「意識的にやった」というコミュニケーションが、功を奏した格好だ。
 
 一方の白川は、自ら「守備は好きじゃない」と語る通りディフェンス意識が低く、チームメイトとの会話もほとんどなし。それでもループシュートや股抜き、ミドルシュートなどでゴールを奪うなどボールを持った時の動きは一級品で、天才肌らしいキラリと光るタレントを随所で見せつけた。
 
「コミュニケーションを取るようになって、ワンツーなどの連携が上手くいくようになった。明日はもっとボールに触って、ゲームをコントロールしたい。フィジカルでは圧倒的に負けますが、技術は通用しているし、相手の懐に入るなど頭を使ってプレーすれば戦えると思います」(西尾)
 
「ミスも多かったけど、自分の良さは出せた。パスやスペースの使い方など(初めて一緒にやるから)周りと合わないのは仕方がない。言葉が通じないので中途半端にコミュニケーションを取るのは、お互いにストレスになる。ボールがきたときに個性を見せられればいいと思っています」(白川)
 
 プレースタイルと同じく、感想や考え方も真逆という好対照な日本代表の2人は、現地時間26日に2日目のセレクションに臨む。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
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