香川が2ゴール・1アシストの活躍! ドルトムント、 計12ゴールのド派手な試合を制す

2016年11月23日 サッカーダイジェストWeb編集部

地力の差とドルトムントの守備の緩さによってCL記録が誕生。

チームを勢い付けた重要な2点目の場面。デンベレからリターンを受けた香川はトラップをミスしたものの、慌てることなく、寄せてきたDFをかわして左足を振り抜いた。 (C) Getty Images

 11月22日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)のグループステージ第5節が行なわれ、ドルトムントは8-4でレギア・ワルシャワを下した。
 
 すでに決勝トーナメント進出を決めているホームのドルトムントは、先週末のバイエルン戦からスタメンを9人も入れ替え、香川も公式戦4試合ぶりの出場を果たした。
 
 試合は大方の予想通り、ドルトムントがボールポゼッションで上回り、レギアは人数をかけて守備に力を入れる。しかし、意外にもアウェーチームは先にファーストシュートを放ち、さらに10分には先制ゴールをまで奪ってしまう。
 
 オジジャ=オフォエがバルトラと競り勝ってキープしたボールを中央で受けたプリヨビッチが、絶妙のタイミングでシュートを放ち、ゴール右隅に突き刺した。
 
 最後まで堅守を見せたバイエルン戦とは打って変わり、あっさりとゴールを許したドルトムントだったが、17分、デンベレのダイレクトパスを香川がヘッドで決める。8月22日のDFBカップ1回戦以来となる彼のゴールを皮切りに、ド派手なゴールショーが始まった。
 
 1分後、ドルトムントは逆転。決めたのは、デンベレのリターンを受け、うまくDFをかわしてシュートを突き刺した香川だった。これまでの出場試合では、攻撃選手でひとりだけ試合に入り切れずにいた香川だが、この試合では最も多く攻撃に絡み、結果を出してみせた。
 
 20分、左からのFKをGKチェルズニアクがパンチングミスし、飛び込んだシャヒンに当たってドルトムントは3点目。さらに29分には、シャヒンのスルーパスで抜け出したロイスからのラストパスを受けたデンベレが、DFをかわして4点目を決める。
 
 24分に右サイドを破られてプリヨビッチに2点目を許すも、32分、ペナルティーエリア中央でボールを受けた香川が、後方にシャヒンに渡し、すぐに左のスペースへ走り込んで浮き球のリターンを受けると、これを中央にダイレクトで折り返し、ロイスの復帰戦ゴールをアシストした。
 
 前半だけで7ゴールが生まれた試合。後半、ドルトムントはボールを保持し続けながらもややペースを緩めて試合を進めるが、52分にデンベレのアシストを受けてロイスが自身2点目を決める。
 
 57分、カウンターから左サイドのラドビッチから逆サイドのクハルツィクに見事なスルーパスが通ってレギアが1点を返すが、ドルトムントは81分、香川が起点となったカウンターから、プリシッチが持ち込でクロスを入れると、シュールレのシュートはGKがセーブされるも、こぼれ球をパスラックが詰めた。
 
 レギアは83分に右サイドを抜け出したニコリツがGKとの1対1を制してチーム4点目。これがこの試合最後のゴールになるかと思われたが、ドルトムントはアディショナルタイム、オーバメヤンのパスを受けたロイスがシュート。相手DFに当たってコースが変わったボールは、GKの股間を抜けてゴールに吸い込まれた。
 
 8-4――。チャンピオンズ・リーグにおける1試合での最多記録が生まれた背景には、両チームの地力の差、そしてドルトムントの最終ラインの緩さがあった。
 
 これまで出番のなかったシャヒン、ようやく復帰したロイスらとともに、この試合で結果を出したかった香川は2ゴール1アシスト。さらに7点目のゴールにも絡むなど、攻撃で抜群の存在感を示した。
 
 開始直後からゴールを意識し、高い位置でポジションをキープ。動きの良さで味方の好パスを引き出し、自身も的確な判断と正確なキックで味方にチャンスを提供した。焦れてポジションを下げたり、苦し紛れにバックパスしたりすることもほとんどなかった。
 
 ドルトムントは大量得点で首位でのグループステージ突破に大きく前進。最終節は12月7日、レアル・マドリーの本拠地に乗り込む。
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