冬の移籍市場の主役は? シュバインシュタイガーはまさかの「鞍替え」を思案…

2016年11月14日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

大物たちが出場機会の少なさにストレスを募らせている。

現所属クラブで出番の少ない(左から)シュバインシュタイガー、アルダ、トゥーレ・ヤヤは、1月に新天地を求める可能性が高い。(C)Getty Images

 ネイマール(バルセロナ)やガレス・ベイル(R・マドリー)などこのところ高額年俸での契約延長が相次いでいるが、11月6日に発表されたクリスチアーノ・ロナウドとR・マドリーのそれは、まさに天文学的数字と呼ぶにふさわしいものだった。新たな年俸は2300万ユーロ(約27億6000万円)。2021年までの5年契約だ。
 
 未成年外国人選手の登録トラブルでFIFAから向こう2セッション(2017年の冬と夏)の選手獲得禁止処分を受けたマドリードの2チームは、新戦力獲得よりも既存戦力を繋ぎ止めるための契約延長に力を注いでいる。当面、両チームから主力選手が移籍する可能性はゼロに近いだろう。
 
 しかしもちろん、今冬、そして来夏のメルカートに向けた動きは、彼ら抜きですでに始まっている。主役になりそうな名前をいくつか挙げていこう。
 
 まずはジャクソン・マルティネス。今年2月にアトレティコ・マドリーから広州恒大に移籍したコロンビア代表FWだが、巨額の年俸にもかかわらず彼の地での暮らしには満足していないようだ。トップレベルでプレーするためにヨーロッパに戻ってくる可能性は小さくない。
 
 すでにヨーロッパにいる大物の中では、ジョゼ・モウリーニョから冷遇されているバスティアン・シュヴァインスタイガーが、マンチェスター・Uからマンチェスター・Cへの鞍替えを考えている。
 
 そのマンチェスター・Cではヤヤ・トゥーレ、バルセロナではアルダ・トゥランが、やはり出場機会の少なさにストレスを募らせており、1月の移籍を模索している。
 
 今冬のメルカートでは彼らが主役となりそうだ。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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