Ｊユースカップ準決勝の第２試合は、プレミアリーグWEST首位のサンフレッチェ広島ユースが、快進撃を続ける松本山雅U-18を圧倒した。
 
　開始８分、広島はDF川井歩（２年）がグラウンダーの直接ＦＫでニアサイドを抜いて先制。さらに14分に敵陣深くでのパスカットからMF仙波大志（２年）が加点し、18分にはMF満田誠のスルーパスにFW山根永遠（３年）が抜け出して瞬く間にリードを広げた。松本は主将で守備の要の賜正憲（３年）を出場停止で欠いたのもあって自慢の堅守に綻びが出て、真骨頂である激しいフォアチェックも広島イレブンの技巧の前に効力を半減された。
 
　後半に入ると司令塔の杉山俊（３年）、FW小松蓮（３年）を軸に縦への推進力を高めて攻勢を仕掛けられたが、広島はDFイヨハ理ヘンリー（３年）が束ねる３バックが盾となってシュートまでは撃たせず。逆に前掛かりになった敵の裏のスペースを効率よく突き、DF東野広太郎（３年）、山根、満田がゴールを重ねた。
 
終わってみれば７－０の圧勝。点差が広がるなかでも、「ゼロで抑えられて嬉しい。気を緩めることなく戦い抜けた」と語るイヨハやタッチライン際で沢田謙太郎監督が激しくゲキを飛ばすなど、いっさいの妥協を許さない戦いを貫いた。
 
　惜しくも敗れた松本だが、強豪をなぎ倒してのベスト４進出はあっぱれだ。この日キャプテンマークを巻いた杉山は「決勝に行きたかったですけど、最後の大会でいい結果を残せた。プリンスリーグの参入戦に気持ちを切り替えたい」と前を向いた。
 
　これで決勝のカードはFC東京U-18と広島の東西横綱対決に決まった。前者は７年ぶり３回目の、後者は10年ぶり３回目の優勝を目指す。11月19日日曜日、13時キックオフ。会場はヤマハスタジアムだ。