イグアイン、古巣相手に決勝弾! ユベントスがナポリとの大一番を制す

2016年10月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

積極的なナポリはミスからの失点にも怯まず、同点としたが…。

静かに古巣相手のゴールを祝ったイグアイン。数少ないチャンスをモノにする決定力の高さは見事と言う他ない。 (C) Getty Images

 10月29日(現地時間)、セリエA第11節で、ユベントスはナポリを2-1で下した。
 
 首位ユベントスが勝点4差の3位ナポリをホームに迎えた大一番。今オフ、ナポリからユベントスにイタリア・サッカー史上最高額で移籍したイグアインが、初めて古巣と対決するということでも、大きな注目を集めていた。
 
 試合は、両チームともに攻守の切り替えが速く、厳しいプレッシャーを受けながらも、しっかりボールをコントロールして攻撃のかたちを作ってみせる。
 
 特にナポリは、アウェーでも臆することなく、序盤から積極的に攻撃を仕掛ける。ピッチを広く使いながら、スピーディーにボールを繋いで相手ゴールに迫っていった。
 
 対するユベントスは、A・サンドロとリヒトシュタイナーの両サイドの上がりと、イグアイン、マンジュキッチの2トップに縦パスを通してのカウンターをチャンスに結び付け、20分にリヒトシュタイナー、24分にイグアインが惜しい場面を迎える。
 
 得点への意欲を示した両チームだが、同時に相手に点を与えないという姿勢はさらに強く、ユベントスはブッフォン、キエッリーニ、ボヌッチ、バルザーリによる鉄壁の守備陣が決定的なプレーを許さず、ナポリも各所で相手に圧をかけ続けた。
 
 そんななか、ユベントスは39分にキエッリーニが負傷で交代を余儀なくされる。王者にとって予期せぬアクシデントとなったが、急遽4バックに切り替え、前半を無失点で終えることに成功した。
 
 後半に入って間もなく、ユベントスは攻勢に立ち、左右からクロスを入れてナポリの守備を揺さぶる。そして、ここで得たCKから50分、相手DF(グラン)のクリアミスからボヌッチがボレーシュートを叩き込んで、ホームチームが先制点を奪った。
 
 痛恨のミスによる失点を喫したナポリだが、怯むことなく直後にインシーニェが左サイドから持ち込み、クロスをゴール前のメルテンスに合わせてチャンスを作り出す。
 
 その積極的な姿勢は失点から4分後に早くも報われ、インシーニェの正確な浮き球の縦パスに、走り込んだカジェホンがダイレクトボレーで合わせて、名手ブッフォンの牙城を破った。
 
 追い付いたアウェーチームは、その後も長短のパスを織り交ぜて攻撃を仕掛け、勝利を目指す。一方、ユベントスはナポリほど攻撃にスムーズさがないものの、交代出場のクアドラードが存在感を示し、速いプレーからチャンスを作り出そうとした。
 
 次の1点が生まれたのは71分。ゴール前に飛び出したケディラが、イグアインから柔らかい浮き球のパスを受けてヘディングシュートを放つと、ボールはDFの身体に当たってはね返る。これを、後方から走り込んだイグアインが左足でゴール右隅に流し込んだ。
 
 エースの、古巣相手の貴重なゴールで勝ち越したユベントスは、ここからボールを支配する時間が長くなり、幾度もサイドを起点にして攻撃を仕掛ける。守備も最後まで崩れることなく、王者らしく残り時間を凌ぎ切って、大きな勝利を手にした。
 
 これで、ライバルとの勝点差を7に広げたユベントス。今シーズンはミラノ勢に敗北を喫しているものの、それ以外は全て勝利で飾っており、この大一番を制したことで、リーグ6連覇に向けて第一関門を突破したと言えるだろう。
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