【浦和】ペトロヴィッチ監督の脳裏をよぎった2年前のあの場面。1-0リードの終盤「過去にも非常に痛い経験が…」

2016年10月29日 サッカーダイジェストWeb編集部

「勝点を76としてJリーグの歴史を更新して優勝したい」

浦和を第2ステージ優勝に導いたペトロヴィッチ監督だが、シーズンの目標はあくまで年間1位であり、CS優勝だ。写真:徳原隆元

[J1第2ステージ16節] 磐田 0-1 浦和/10月29日/エコパ
 
 敵地で磐田を下し、浦和は第2ステージ優勝を決めるとともに、今節の年間首位の座をキープした。しかし、ペトロヴィッチ監督はその試合を振り返り、スコア以上に完勝の内容だったとはいえ、難しい試合だったと振り返っている。
 
「相手は残留を争うチーム。やはり相手もポイントが欲しいし、我々も勝利が欲しい。そういう意味で難しいゲームになった。ただ主導権を握り、得点になってもおかしくないシーンが何度もあったが、精度が足りず得点に至らない展開が続いた」
 
 序盤こそ撃ち合いの展開となったものの、徐々にボール支配を強めた浦和。幾度となく決定機を迎えたが、6分の興梠のシュート、30分の柏木のFKはそれぞれクロスバーとポストに阻まれた。さらにGKカミンスキーの再三の好セーブもあってゴールを割ることができない。
 
 後半に入り、ようやく72分、武藤が下がりながらの難しいヘディングシュートをねじ込んで先制。しかし、その後も決め手を欠く展開が続いてしまう。
 
「後半リードしてからもチャンスは続いたが、それを決めきれなかった。サッカーはそういうチャンスを外し続けると、相手にワンチャンスで得点を許してしまうのはよくある展開だ」
 
 そう話したペトロヴィッチ監督の脳裏をよぎったのは、2年前の2014年シーズン終盤での痛恨のシーンだった。
「2年前にも33節の鳥栖戦で、1-0でリードしながら最後はCKにGKも上がってくるという展開で、最後の最後の場面で追いつかれるという非常に痛い経験があった。(今回も)そうなってもおかしくないような、1-0で終盤を迎える展開だった」
 
 2年前の鳥栖戦では、後半アディショナルタイムにCKから小林に同点弾を浴びドローとすると、最終戦も名古屋に敗れ、手に収めかけていた優勝はするりとこぼれてしまった。だが今回は同じ轍を踏まず、磐田を相手にしっかりと勝ち切った。
 
 ペトロヴィッチ監督は、着実に結果を出し続けている今のチームをこう評する。
「我々はタイトルを取れない悔しさをバネに毎年チームとしてレベルアップし、ベターな結果、ベターな成績を残してきた。だがこのクラブは結果が出なければ外からの圧力は相当なものがある。それでも我々はそれに屈することなく、自分たちを信じて前に突き進んできた。その毎年毎年の積み重ねが今のチームの安定感と落ち着きにつながっている」
 
 しかし第2ステージ優勝こそ決めたものの、最後にレギュラーシーズンの成否を分ける大一番が残っている。
「最終節は横浜とのゲームを残しているが、必ず勝利して勝点を76ポイントにし、Jリーグの歴史を更新して優勝したい」
 
 浦和は、今年こそサポーターを満足させるシーズンにできるだろうか。

【PHOTOギャラリー】浦和が第2ステージ制覇!
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