「悲惨」、「許しがたいミス」本田が初先発試合で現地メディアに酷評される…

2016年10月26日 サッカーダイジェストWeb編集部

オフサイドトラップを失敗させ、攻撃面でも輝きはなし。

今シーズン初先発を飾った本田だが、アピールどころかむしろ評価を下げる結果に……。写真:Alberto LINGRIA

 現地時間10月25日のジェノア対ミラン戦(セリエA10節)は、56分にガブリエレ・パレッタの一発退場もあってジェノアが3-0で快勝。ミランは連勝が3で止まった。
 
 ここまでわずか18分間の出場だったミランの本田圭佑は、ヴィンチェンツォ・モンテッラ監督が全試合スタメンだったスソに休養を与えたため今シーズン初先発。4-3-3の右ウイングに入った。
 
 しかし、11分にさっそく痛恨の判断ミスを犯す。ペナルティーエリア手前やや右寄りでトマス・リンコンがボールを持った際、オフサイドトラップを取るべくミランのディフェンスラインは前進。しかし、逆サイドでディエゴ・ラクサールをマークしていた本田が残った状態でクロスを上げられてオフサイドが取れず、フリーのニコラ・ニンコビッチにヘディングシュートを決められたのだ。
 
 アシスト役のリンコンに誰もプレッシャーにいっていなかったこと、そして本田の判断ミスから生まれた失点だった。
 
 さらに本田は、攻撃面でも低調だった。右サイドもしくは中央の位置でボールを受けても、敵のプレッシャーに負けてほとんど前を向けず、後方や横へのパスばかり。30分には裏のスペースに抜けて縦パスをカルロス・バッカに落とし、42分にはエムバイ・ニアングからの展開でクロスを上げたが、いずれもゴールには繋がらなかった。
 
 後半も55分に右サイドから中央へのパスが精度を欠き、58分には中央でドリブルを仕掛けるもシュート前に態勢を崩してと、2回連続のボールロスト。直後の62分にはルイス・アドリアーノとの交代を命じられた。
 
 当然、本田には現地メディアからも手厳しい評価が下る。2人の記者が担当した『Milan News.it』の採点寸評はいずれも採点5で、「悲惨。今シーズンで初スタメンだった日本人は、オフサイドトラップを失敗させる。何も利益をもたらさなかった」、「先発に初めて選ばれたが、サイドに大きな欠陥を与えた。先制点のシーンで許しがたいミスを犯した」と断罪された。
 
 また、ガゼッタ・デッロ・スポルト紙のWEB版は、「モンテッラはパンキナーロ(高給取りのベンチ要員)にチャンスを与えたが、ポーリ(アバーテに代わって右SBで先発)と本田は右サイドを崩壊させた。実験は失敗。本田はニンコビッチのゴールを助けたうえ、その後はゲームから消えた」と手厳しく批判した。
 
 今シーズン初先発のチャンスで守備のミスを犯したうえに攻撃でも何もできず、厳しい評価が下った本田。70分から投入されたスソが、ゴールにこそ繋がらなかったがドリブルとパスで次々と違いを作り出していただけに、むしろライバルとの差が浮き彫りになった格好だ。
 
 背番号10はさらに窮地に追い込まれたと言っていい。
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