【浦和】5年ぶりベンチの柏木は何を感じたか? 「今、大事なのは…」

2016年10月23日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

リーグ戦はゼリコ監督時代の11年以来、現ミシャ体制下では初めて。気になる捻挫の状態は――。

劇的勝利を収め、サポーターへ挨拶にした柏木も歓喜。次節の磐田戦は復帰なるか? 写真:徳原隆元

 
[J1第2ステージ・15節]
アルビレックス新潟 1-2 浦和レッズ
10月22日(土)/デンカスタジアム
 
 浦和の司令塔、柏木陽介がリーグ戦では実に5年4か月ぶりにベンチで90分間試合を見守った。当時はゼリコ監督時代であり、現ミシャ体制下では初。無理をすればプレーできたものの足に負傷を抱えていたためで、本人は年間1位と第2ステージ優勝が決まるか可能性がある、次節・磐田戦での復帰へ意欲を示した。
 
「問題がないと言ったら嘘になる」
 
 現在の状態について聞かれた柏木はそう答えた。「大した怪我ではない。あまり捻挫はしないけれど、今はひきずっている」と説明。
 
 それでもチームは後半アディショナルタイムに、興梠のこの日2点目の決勝弾で勝利を収めた。結果的に、柏木と代わって先発フル出場した青木が堅実なプレーで貢献し、背番号10も「これだったら来なくても良かったかもしれない」とうそぶいた。「誰が出ても勝てる自信がある」という想いは持っていた。
 
「当日までやれるかやれないかギリギリだった。監督も悩んでいたと思う。青木のコンディションも良いから。もちろん遠征に帯同することで、試合に出る状態にしなければならない状況もあり得た。逆にこのような展開(森脇がハーフタイムで交代するなど、早い時間帯に3枚のカードを使い切り勝利を収める)になって良かったのかもしれない」
 
 90分間ベンチを温めることとなったが、「リラックスして見ていられた。不安はなにもなかった」と言う。青木の長所を認め、自身の武器も改めて確認する機会にもなった。
 
「青木が入れば、やはり守備が良くなる。その分、前でボールを動かす部分が減るかもしれないが、今日のようにゴール前にブロックを作られていたら、俺が出ていたら狙われすぎていたかもしれない。よく我慢して、しっかり結果を残せたと思う」
 
 柏木は基本的に、試合に出ながらコンディションを保つタイプだ。今季はミッドウィーク(火~木曜開催)の連戦中の試合でも休もうとはしなかった。


【新潟 1-2 浦和 PHOTO】浦和が勝利するも、優勝は次節以降に持ち越し。

次ページ一方、青木、遠藤のボランチ起用の目処が立ったのは、チームにとってプラスに。

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