【川崎】「チャンスがなく0-3だったらしゃべらず帰ったと思う」。それでも中村が立ち止まり語った神戸戦の評価とは?

2016年10月02日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「下を向く必要はない」

神戸に0-3で敗れ、第2ステージの優勝は厳しくなった。だが、中村は評価すべきポイントを挙げる。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

[J1第2ステージ14節]神戸3-0川崎/10月1日/ノエスタ

【神戸 3-0 川崎 PHOTO】神戸3発!川崎に完勝!
 

「0-3」。スコアボードには予想外の数字が並ぶ。川崎にとっては、日中の試合で勝利した浦和を追撃するために勝たなくてはいけない一戦だった。しかし、まさかの3失点。第2ステージは残り3試合で、首位浦和との勝点差は6に広がり、年間順位でも首位の座を浦和に明け渡した。
 
 文字通り‟痛恨"の敗戦。だが、キャプテンの中村は「下を向く必要はない」と話す。
 
「これでチャンスもなくて0-3だったら俺はしゃべらないで帰るくらいだったと思います。でも、まだしゃべる余地はあるし、負けたとことは大いに反省したいけど、下は向かなくて良い。これから自分たちでどれだけやれるか」
 
 シュート数は16本の神戸に対し、21本を放った。
 
「三好のもそうだし、最初の(小林)悠のもそうだし、悠の落としからの(大久保)嘉人のもそうで、エウソン(エウシーニョ)のやつもそう。これだけ挙げられるくらい決定機があるので、それを決めないと勝てない。向こうは攻めはそんなに多くないけど、決めてくるわけだから。その差だけど、その差が勝敗を分ける」
 
 確かに試合開始直後の小林のGKとの1対1や、23分に田坂がクロスを送り小林が落として大久保が際どいシュートを放ったシーンなど決定機はいつくもあった。それを決め切れなかったのは問題だが、やっているサッカーに間違いはないというのが中村の考えなのだろう。
 
「前と後ろが一致しないと勝てない。前が外した時に後ろが守れるか。後ろが守っている時に前が決められるか。うちはそうやって勝ってきた。前だけが良くて勝ってきたわけではないし、後ろだけが良くて勝ってきたわけでもない」
 
 すでにチャンピオンシップの出場は決めている。第2ステージ優勝は厳しくなったが、日本一となれる道は残されている。この神戸戦の敗戦を良薬として前へ進めるか。次戦の広島戦の結果が重要になる。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
 
 
 
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