【日本代表】定位置奪取へ「結果を求める」原口が狙い定めるポジションは?

2016年08月30日 小田智史(サッカーダイジェスト)

「自分の良さを出さなきゃここにいる意味がない」

早朝に合流したにもかかわらず、ほぼフルメニューを消化。自分の想像以上にコンディションは良いという。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 8月30日早朝に帰国した原口元気は、本人曰く合流初日から「ほぼフルメニュー」をこなした(冒頭15分以外は非公開)。28日のブンデスリーガ開幕戦を終え、息つく暇もなく移動してきても、「思ったよりも動けた」と想像以上にコンディションは良いという。
 
 2015年の6月以降、コンスタントに代表に呼ばれるようになったなか、合流した際のチームにこれまでとは違った感覚を覚えた。ワールドカップ出場権を懸けた最終予選を前に、監督、チーム全体の雰囲気も「ピリっと緊張感がある」のを肌で感じた。原口にとっては初めての最終予選となるが、「メンタル的な準備はできている」と自信を見せる。
 
 ハリルホジッチ体制下ではウイング、トップ下、ボランチ、右SBと様々なポジションでプレーしてきた。所属クラブでも主戦場とするウイング以外に、トップ下、ボランチでの起用もあるかもしれない。しかし、「試合で自分を表現したい」とポジションにこだわらない姿勢を見せてきたこれまでとは異なり、「今年はよりゴールを意識してプレーしている」という言葉からも分かるように、今回はウイングでのイメージを膨らませているようだ。
 
「クラブとは違って、代表ではよりダイレクトにゴールに向かって行くプレーが求められる。チャンスメイクより、"仕留める"ような動きが必要。それは僕の今の課題でもある。
イメージをしっかり出せればゴールは近づくだろうし、本番でできたら一番自信になる。自分の良さを出さなきゃここにいる意味がない。自分が(試合に)出た時に、どうやってチームに貢献するかはしっかり考えています」
 
 原口は他の選手たちと同様に、「初戦が大事」と話す。最終予選の初戦を落とした国がアジアの代表として本大会に出場したケースは一度もない"魔のデータ"が存在することを振られると、「負けるつもりはもちろんない」「大事なのは勝利だけ」と周囲の不安を一蹴する。
 
「結果を出すしかポジションを奪う道はない。ポジションを奪っていきたいので、結果を求めてやっていきたい」
 
 16年3月のワールドカップ2次予選・シリア戦以来の代表通算3点目を追い求めて――。原口が自身初の最終予選に挑む。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)
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