「連絡なくて…見ているんですかね?」苦笑いの日韓戦ヒーロー。青森山田の先輩から学んだ“強さ”を胸に決勝へ【現地発】

2026年01月23日 松尾祐希

コンバートされて3か月。右肩上がりで成長を続ける20歳

大岩ジャパンで抜群の存在感を発揮している小泉佳絃。写真:松尾祐希

 1月6日に幕を開けたU-23アジアカップ。日本は28年夏のロサンゼルス五輪世代を強化すべく、21歳以下のチームで臨んでいる今大会も残すところ、中国との決勝だけとなった。

 攻守で圧倒したグループステージの3試合とは打って変わり、ノックアウトステージの2試合は大苦戦。ヨルダンとの準々決勝(1-1)はPK戦にもつれ、韓国との準決勝(1−0)は1点リードの後半に猛攻を仕掛けられる苦しいゲームだった。だが、そうした経験も選手たちのプラスになっている。

 1月20日の日韓戦を終え、次は中3日での中国戦となる。若き日本代表は出場時間が短かった選手を中心とした21日のトレーニングを経て、22日から再スタートを切った。ジェッダ市内で午前中から身体を動かしたなかで、充実の表情を見せているのが小泉佳絃(明治大)だ。

 CBからコンバートされて僅か3か月ほど。190cmの大型SBとして右肩上がりで成長を続ける20歳は、準決勝の韓国戦でフル出場を果たし、36分にはCKから値千金の決勝弾をねじ込んだ。中学時代はトップ下で、高校時代もゴールが取れるCBとして鳴らした彼は、「色んな人から試合後に連絡が来た」という得点シーンを振り返り、こう話す。

「ゴールへの嗅覚はある方。どこにこぼれるかは予測して常に狙っている」
 
 抜群の得点感覚で代表初ゴールを決めた小泉。初代表となった昨年11月のイングランド遠征から今大会が2度目の代表活動とあって、韓国戦はかなり緊張していた。それでも平常心を心掛け、持ち前の推進力を発揮。明治大で強肩に気付いたというロングスローでも魅せ、攻守でアグレッシブなプレーを披露した。

「正直に言うと、最初はかなり緊張をしていた。入場した時も固くなっていたけど、試合に入った時に自分のプレーを出そうと切り替えられたので、そこがすごく良かったと思う」

 とはいえ、代表で戦う重みは今までとは比べ物にならない。そのプレッシャーを知り、改めて2歳年上である先輩の凄さを再確認したという。青森山田でお世話になった松木玖生(サウサンプトン)だ。

 小泉が高校1年生の時に松木は高校3年生。同じチームでプレーする機会はほとんどなかったが、試合前日のセットプレー確認などで同じピッチに立つ場面があった。また、寮生活でも接点があり、ピッチ内外で先輩の凄さを感じさせられたのは一度や二度ではない。

「(松木が当時)代表に入っているのが本当にすごい。当時の自分では考えられない立ち位置だった。いざ入ってみると僕はかなり緊張したのに、先輩はプレッシャーとかもありながら普段通りにやっている。そんなことを考えていたのを覚えている」

 次は優勝が懸る大一番。重圧は増すが、小泉は松木のように動じず普段通りのプレーで勝利に貢献できるか。「緊張よりもやってやろうという気持ちが強い」とは小泉の言葉。「連絡なくて...見ているんですかね?」と苦笑いを浮かべたように、青森山田時代に師事した正木昌宣監督からまだメッセージがない。恩師も思わず連絡したくなるほどの活躍を見せ、日本の連覇に貢献することを誓う。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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