清武弘嗣、待望の復活へ。実戦で躍動感あるパフォーマンス。指揮官も絶賛「時間を作る、選択肢がたくさんある、そういう部分は別格」

2026年01月20日 元川悦子

何かが起きそうな期待感がグッと高まる

復活に向けて着々と準備を進める清武。「今はとにかく楽しく怪我なくやりたい」と語る。写真:元川悦子

 2008年のナビスコカップ制覇、J2やJ3の優勝経験もある大分トリニータ。タイトル獲得の歴史があるなかで、2021年にJ1で18位に沈み、J2降格を強いられて以降の4年間は、5位、9位、16位、16位と下降線を辿ってしまっている。

 その流れを変えるべく、今季からは北海道コンサドーレ札幌、横浜FCをJ1に導いた実績のある四方田修平監督を招聘。チーム再建に向けて新たにスタートした。

 1月13日から行なわれた宮崎キャンプでは、新指揮官の基本コンセプトを徹底。最終日の19日にはザスパ群馬と45分×3本のトレーニングマッチに臨み、結果は3-3のドローだった。

「1週間、ハードにやって選手たちも前向きに一生懸命に取り組んでくれて、充実したキャンプにはなりましたけど、ハイプレスに来られた時に抜け出すところの精度はもっともっと上げていかないといけない。守備で行くところ、行かないところのメリハリ、攻守の切り替え、強度、質ももっと引き上げていけるようにしたいと思います」と四方田監督は手応えと課題の両方を感じた様子。2月8日のJ2・J3百年構想リーグの初戦・レイラック滋賀FC戦に向け、完成度をここから一気に高めたいところだ。

 そんな大分にとって1つの朗報と言えるのは、左足負傷で昨年3月23日の藤枝MYFC戦から公式戦欠場が続いた36歳の大ベテラン・清武弘嗣が実戦に戻ってきたこと。16日の東京ヴェルディ戦で15分程度プレーし、群馬戦でも3本目の25分から出場。20分間ではあったが、非常に躍動感あるパフォーマンスを見せたのだ。
 
「時間を作るとか、選択肢がたくさんあるとか、そういう部分に関しては別格じゃないですか」と四方田監督も絶賛したが、清武が出てくるだけで何かが起きそうな期待感がグッと高まる。実際、3本目の大分はなかなかチャンスが作れなかったが、清武登場が1つの活力となり、最終的に3-3に追いつくことができたと言っていい。

「自分は攻撃の選手で、違いを見せるしかない。人と違うところは示さないといけないし、それが特長なんで。大分は昨年も得点力不足が課題でしたけど、自分はチャンスメイクするのが仕事。怪我さえなければ、前の選手たちに点を取ってもらえるような仕事ができる。そういう落とし込みをやっていければいいと思いますけど、昨年3月から長いブランクがあるんで、今はこんなもんかなと思います」と、本人は明るい表情で前向きにコメントしていた。

 とはいえ、四方田監督は大分復活のために強度や走力を強く求める意向だ。目下、復帰途上の清武がすぐに公式戦に出て、高いレベルで表現するのは容易なことではない。そこは本人も自覚している点だ。

「四方田監督の求めるものはシンプルですよ。戦うとか走るとか球際とか、J2で多く求められるようなものがベースにある。そこに3人目の動きとか、ワンタッチプレーとかを今、チームに落とし込んでいるんじゃないですか。

 監督は全員を平等に見ているんで、今の自分のコンディションでは開幕は行けないだろうし、今日の3本目に出ているというのが現実。焦らず、のんびり自分の足の様子を見ながらやっていきたいと思います」と、当面はコンディション最優先で取り組んでいく構えだ。
 

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