3季連続で中位のセレッソだが「優勝できるチャンスはある」。田中駿汰の熱意「もっと自分から発信できるリーダーに」

2026年01月19日 元川悦子

西地区は6チームが指揮官交代

5月に29歳を迎える田中。「自覚と責任感を持って、百年構想リーグを戦っていくつもり」と気合を入れる。写真:元川悦子

 アーサー・パパス監督体制1年目だった2025年は、J1で10位のセレッソ大阪。22年は5位でフィニッシュして以降、23年が9位、24年と25年が10位と3年続けて中位に甘んじていることは、クラブが直面する厳しい現実を物語っている。

「昨年は納得できるシーズンではなかった。後悔が残るというか、もっとできたなと感じる一年でした」

 悔しさをにじませるのは、昨季のキャプテン田中駿汰。彼は重責を託されながら、怪我もあって29試合で3得点にとどまった。その不完全燃焼感をバネに、2~6月の短期決戦となるJ1百年構想リーグで納得できる結果を残し、夏開幕の26-27シーズンにつなげていかなければならないのだ。

「今回のセレッソは西地区に入っていますけど、今年は監督が代わったチームが多い。今は自分たちにしっかりフォーカスすることが大事ですけど、優勝できるチャンスはあると思います」と、田中は宮崎キャンプでの1月18日の練習後に改めて語気を強めた。

 確かに西地区は10チーム中6チームが指揮官交代に踏み切っており、ゼロからの積み上げが必要になる。1年前に現体制が始動しているセレッソにはアドバンテージがあるだけに、それを最大限に活かしつつ、頂点を目ざしていくべきなのだ。

 大目標に向かううえで、まずやらなければならないのは失点減だ。昨季のセレッソの総失点は57で、ワースト3位タイだった。パパス監督も「我々は得点を取れるチームだが、失点も多い」としばしば嘆いていたが、タイトルを狙うつもりなら、守備の安定が最優先と言っていい。
 
「失点が多い要因は細かい部分。チームとしての守備練習は昨年からしっかりやれているので、あとは個人の守備力や守備範囲が数字に影響してくる。最後はやっぱり自分の強みを活かしてしっかり守るとか、自分がボールを奪い切るといった部分がより大事になってくる。そこは僕自身の課題でもありますね」と田中は自戒を込めて言う。

 セレッソの場合、ボールをつなぎながら攻撃的に戦うスタイルを志向しているため、少しでも相手に主導権を握られると細かいミスが出て、自ら失点を招くケースもしばしば散見される。逆に昨季J1王者の鹿島アントラーズなどは、相手に主導権を握られていても、決して慌てることなく落ち着いて守れる。そういった戦い方のバリエーションを持つことも、今のセレッソには必要なのかもしれない。

「昨季の鹿島を見ていると、『敵に持たせてもOK』という感じで、攻められても全然焦っていなかった。それに比べると、自分たちは保持されると『早く奪い返したい』という志向になりがちだった。攻め込まれてもしっかり守ることができれば、そういうストレスを感じなくなると思います。

 今季は鷹啄トラビスのような力強さと高さを備えたディフェンダーも入りましたし、苦しい時でも自分たちの流れに持っていける可能性は上がったと思う。そうやって辛抱強く戦える力も身につけていきたいです」と彼は力を込めた。
 

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