運を味方につけた道脇豊の“ミラクルPK弾”はなぜ生まれたのか。GKに弾かれたボールがゴールに吸い込まれた3つの理由【現地発】

2026年01月17日 松尾祐希

「GKにバレるなって思いながら祈っていた」

自らが蹴ったボールの行方を追う道脇。写真:佐藤博之

[U-23アジア杯]日本1(4PK2)1ヨルダン/1月16日/King Abdullah Sports City Hall Stadium

 U-23アジアカップの準々決勝。U-23日本代表はベスト4入りを懸けて、ヨルダン代表と対戦。前半にビハインドを負ったが、後半開始早々にMF古谷柊介(東京国際大)のゴールで同点に追いつく。このまま延長戦を含めた120分で決着がつかず、勝負の行方はPK戦へ。

 互いに最初のキッカーが成功して迎えた2人目。先行の日本は途中出場のFW道脇豊(ベフェレン)がペナルティスポットに向かう。相手GKが動揺を誘おうと、ゴールライン上で頻繁に手を動かすなか、背番号19は右足を振り抜いた。だが、左に蹴ったシュートは阻まれてしまう。

 頭を抱え、悔しそうに唇を噛んだ。しかし弾かれたシュートは宙を舞い、バックスピンがかかる。ガッツポーズを決め込む相手の守護神を嘲笑うかのように、ボールは無人のゴールに吸い込まれた。

「止められた瞬間は、外しちゃったなって思ったんですけど、その上に行くボールの軌道とか、スピンのかかり具合見て、これ入るかもなって思った。(だからボールの行方を)ずっと待っていて。GKも気づいていない。気づかないでくれって思いながら待っていました」

 横っ飛びをした後に感情を露わにしていた相手GKはボールを見ておらず、5秒ほどしてワンバウンドしたボールはゴールへ。「GKにバレるなって思いながら祈っていた」という道脇からすれば、まさに地獄から天国。まさかの結果に頬を緩ませ、仲間のもとに駆け寄って両手を水平に広げて「セーフ」と言わんばかりのポーズで喜びを分かち合った。
 
 なかなかお目にかかれない奇跡の一発。だが、このシュートが決まったのには3つの理由がある。

 1つ目がしっかりシュートを打ち込んでいたことだ。パワーを持ってしっかり足を振り切っていたからこそ、GKが弾いたボールがしっかり反発して高く舞い上がった。「強く枠に打ったのが、功を奏した」とは道脇の言葉。迷いなく打ち切れたことがプラスに働いた。

 2つ目がバックスピンの強さだ。強烈な回転が掛かっていたことでワンバウンドしたボールは、垂直に跳ねるのではなく、ゴール側へと流れていった。

 そして、3つ目が風だ。この日のジェッダ市内は強い風が吹いており、グラウンドは遮るものがないために風の影響を受けやすい状況だった。そのため、真上に飛んだボールはバーを超えず、押し戻されてゴールラインの手前に落下。「結構風があったんで、ワンチャン入るんじゃないかって思った」とMF古谷柊介(東京国際大)が明かした通り、運だけではない要素もあった。

 この一撃で流れを引き寄せた日本は4本目をGK荒木琉偉(G大阪)がセーブ。このPKストップで勝利を確定させ、3大会連続となるベスト4入り、そして連覇まであと2勝とした。

「やっぱり、あのようなところが自分たちの流れだったのかな。良かったですね、ほんとに」(荒木)

「あれ入った時に流れを感じましたね」(古谷)

 日本に勢いをもたらすミラクルショット。「フォワード的にはしっかり次は決めたい」と反省の弁を口にしたが、道脇の一撃がチームの勝利につながったのは間違いない。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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