“PK戦に強い国”へ。大岩ジャパンが激闘を制してU-23アジア杯ベスト4進出! 育成年代で日本が取り組む強化策【現地発】

2026年01月17日 松尾祐希

準々決勝でヨルダンをPK戦の末に撃破

ヨルダン戦の勝利を喜ぶ大岩ジャパンの選手たち。写真:佐藤博之

[U-23アジア杯]日本1(4PK2)1ヨルダン/1月16日/King Abdullah Sports City Hall Stadium

 今から4年前。日本はカタールの地で涙に暮れた。2022年に行なわれたカタール・ワールドカップ。森保一監督が率いる日本代表はドイツやスペインといった強豪国を破り、グループステージ突破を決めた。しかし、ラウンド16のクロアチア戦は1-1のまま、延長戦を含めた120分で決着がつかず、PK戦(1-3)の末に敗れた。2010年の南アフリカ大会に続くPK負けでの敗退。またしてもベスト16の壁に阻まれたのだ。

 育成年代においては22年の時点で、日本がW杯で最後にPK戦を制したのは、1999年のワールドユース(現・U-20W杯)だった。小野伸二らが出場して準優勝した黄金世代がベスト16でポルトガルに勝利した時まで遡る。

 香川真司らを擁した"調子乗り世代"が出場した2007年のU-20W杯ではラウンド16でチェコにPK負け。久保建英らが出場した2017年のU-17W杯も同じくラウンド16でイングランドにPK戦で敗れている。

 PKは時の運に左右される戦いでもあるが、22年のカタールW杯を機に日本サッカー協会(JFA)が動いた。当時技術委員長を務めていた反町康治氏(現・清水GM)が強化を唱え、育成年代のトレーニングマッチでは対戦相手と協議した上でスコアに関わらず、PK戦を行なうように務めてきた。そうした強化策が身を結び、昨秋のU-17W杯ではラウンド16で北朝鮮をPK戦で撃破。国の誇りと威信をかけた大舞台で結果を残し、取り組みの成果が現れた。
 
 大岩剛監督が率いる五輪世代のチームも例外ではなく、ひと世代前のパリ五輪を目ざすチームも親善試合の後にPK戦を行なってきた。テレビ中継では放送枠の関係で映されていないケースも多いが、23年3月のベルギー戦などで実施。多くのスタッフが留任した今回のロス五輪世代のチームにも継承されている。

 ロス五輪世代の選手たちは今までの代表活動において幾度となくPKを蹴っており、昨年2月のU-20アジア杯では本大会出場を懸けたイランとの準々決勝(1−1/4PK3)で勝利している。何度もPKをこなしており、データの蓄積量は凄まじい。

 そして迎えた今回のU-23アジア杯。大岩監督が率いるロス五輪の出場資格を持つ21歳以下の選手で構成されたチームは、アジアカップの準々決勝でPK戦を戦うことに。ヨルダンのキックをGK荒木琉偉(G大阪)が2本止め、対する日本はキッカー4人全員が決めて勝利を手繰り寄せた。

「トレーニングもしているから」と充実の表情で試合を振り返った指揮官。普段の練習はもちろん、U-20W杯を戦った船越優蔵監督(現・新潟監督)のチームで培った情報も活かしながら、キッカーをチョイス。「スタッフがしっかり(蹴る順番を)決めてくれて、あとは自分が蹴る順番を待って、しっかり集中してみんなが蹴れたと思う」と6番手で準備していたMF古谷柊介(東京国際大)が話した通り、誰もが迷いなく蹴り込むことができていた。

 テクニカルスタッフを中心に情報を共有しながら、しっかり勝ち切った若き日本代表。JFAが一貫性を持って取り組んできた成果が今回も現れた。U-20アジア杯、U-17W杯に続くPK戦勝利は、日本の勝負強さを示す何よりの証左になったのは間違いない。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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