広島はなぜ新監督にバルトシュ・ガウルを招聘したのか。重視した三つの要素。クラブのフィロソフィーに目を向け、アグレッシブなスタイルを継続

2026年01月10日 寺田弘幸

「お互いに話をしていくなかで理解を深めていきました」

新たに広島を率いるガウル監督。魅力的で攻撃的かつアグレッシブなサッカーを「やらなきゃいけない」と力をこめる。写真:寺田弘幸

 1月9日にエディオンピースウイング広島で就任会見に臨んだバルトシュ・ガウル監督は、素晴らしい環境で仕事ができる喜びと、このスタジアムに集うファン・サポーターを引き続き熱狂させる決意を力強く語った。

 会見ではまず、ミヒャエル・スキッベ前監督の後任としてガウル新監督を迎えた理由が栗原圭介強化部長から語られた。

 新監督の選考において重視したのは三つの要素。一つ目はこれまでのスタイルを大きく変えず、より成長させてくれること。この点に関しては、ガウル監督が唯一トップチームを指揮していたグールニク・ザブジェ(ポーランド)の試合を参考にした。

「私も何試合も見ましたし、AIも含めて過去4年のサンフレッチェのスタイルを分析して同じようなデータが出ているサッカーをしている指導者を探したところ、バルトシュのサッカーが候補に上がってきました」と栗原強化部長は説明し、昨季に得点を取り切れなかった点もガウル監督なら改善できると感じられたという。

「彼がやっているサッカーは、ビルドアップも含めてしっかりとポジションを取りながら、選手が流動的にポジションチェンジをしてボールを運んでいく。ポゼッションを大事にしながらも前にボールを運んでいくサッカーが見られたので、今のスタイルを継続したまま、より攻撃的なサッカーができるんじゃないかと思った」
 
 二つ目は、育成というクラブの強みを大切にして選手個々を成長させてくれること。そして三つ目は、攻撃的なスタイルを成長させながら育成を大事にして、結果と成長を両立させていくクラブのビジョンに共感して一緒に仕事をしてくれる人。この二点に関しては、育成の現場での指導経験も豊富なガウル監督と直接話し合いを重ね、しっかりと理解を得られたうえで契約は締結されている。

 ガウル監督も自分のキャリアを広島が評価してくれたことを喜び、「自分が育成で力を発揮してきたことを評価してくれたのだと思いますし、それがフィロソフィーとして広島というクラブにあることも、お互いに話をしていくなかで理解を深めていきました。

 もちろん、プロの監督として必ず勝たなきゃいけない。結果を残していかなきゃいけない。その両輪は必ずついてくるもので、そこは自分もやっていかなきゃいけないと思っています」と語っている。
 

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