1年で復帰の松本。厳しい環境を求めた鈴木。強い覚悟を示した2人が今年の広島を突き動かす大きな力になるはずだ

2026年01月09日 寺田弘幸

「正直、自分でもけっこうビックリ

広島が8日に新加入選手会見を実施。左から大内、松本、小林、鈴木、小川。写真:寺田弘幸

 1月8日に広島がエディオンピースウイング広島で行なった新加入選手会見で、まず印象に残ったのがチーム編成を手がける栗原圭介強化部長の充足感だった。

 指揮官が新たにバルトシュ・ガウル新監督に変わるなか、重視したのは大きな変化を求めないことだったという。61試合をこなした昨季を「ACLを戦いながらルヴァンカップ、Jリーグ、天皇杯とタイトルを最後までタイトルを目ざし続け、ルヴァンカップのタイトルを獲れましたし、良い成績が残せたと思っています」と評価する。

「それができたのは、やっぱり今いる選手たちの力だと思うので、そこは大きく変えたくなかった。今いる選手とともによりステップアップして成長できるチームにしたいという思いで、新しい選手の獲得を考えていました」とオフのチーム編成の意図を語った栗原強化部長は、「我々が欲しいポジションに欲しい選手が来てくれた。非常に良いウインドーだった」と自己評価したが、その評価は多くの人の賛同を得るものだろう。

 壇上に立った5選手の中に、松本泰志がいるのは大きな驚きだ。浦和に完全移籍をして1年で戻ってきた27歳のMFは、「正直、ここに座っていることに自分でもけっこうビックリしているんですけど、その分やらないといけない責任感を強く持ってきました。ピッチ内外でしっかりとサンフレッチェ広島に貢献できるように頑張りたい思いでいっぱいです」と、異例の移籍になったからこその覚悟を口にしていた。
 
 田中聡がフォルトゥナ・デュッセルドルフへ移籍する話が進行していくなか、ボランチをターゲットにする必要性が出てきて、栗原強化部長にはずっと松本のことが頭の中にあったという。

「浦和であまり試合に絡めていないのもずっと気にしていて、このタイミングであればと思ってコミュニケーションを取っていくなかで、泰志自身もオファーをもらえたら広島でプレーしたいという思いを強く伝えてくれた」

 もちろん、対外的なメッセージという意味でも、対内的なマネジメントという意味でも、一度移籍した選手が1年で戻ってくることは良いことではないかもしれないが、「泰志の思いとサンフレッチェというクラブは今まで築き上げてきたことも含めて決まった移籍だったのかなと思います」と栗原強化部長は捉えていた。
 

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