「色んな声もありました」「意味ないなと思って。だったら…」父は中村憲剛。日大藤沢の2年生MFは、ほかでもない等々力を駆け抜けた【選手権】

2026年01月05日 有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

「等々力に懸ける想いは他の人と全然違う」

父と同じ14番を背負い、選手権を戦った中村龍剛。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[高校選手権・準々決勝]日大藤沢(神奈川)1-4 神村学園(鹿児島)/1月4日/Uvanceとどろきスタジアムby Fujitsu

 インターハイ王者に屈し、夢半ばで選手権を去ることとなった。川崎フロンターレの英雄である父・憲剛氏と同じ14番を背負い、等々力のピッチを駆け抜けたMF中村龍剛(2年)は何を思うのか――。

 地元サポーターの大声援を受ける神奈川の雄は、0-2で迎えた後半17分にDF小林昴瑠(3年)の見事なミドルシュートで得点。1点差に迫ったが、結局、FW倉中悠駕(3年)ひとりに4発を食らい、2014年度に記録した過去最高と並ぶベスト4進出を逃した。

 ダブルボランチの一角で先発し、広い視野や冷静な判断で中盤を支えた中村は試合後、やはり冷静に取材に対応した。敗戦はとてつもなく悔しいはずだ。ただ、しっかりと自分の気持ちを整理した上で、次のように語った。

「3年間スタンドで終わる可能性も全然ありましたし、この1年間を振り返ってみれば、本当に濃密な時間でした。野口(慶人)君とかと1年間ずっと競争していたので、3年生のおかげです。今日、神村とできて、基準を知れた経験が来年に活きると思うので、この1年間頑張って良かったなと思っています」
 
 日本代表のレジェンドでもある父が、長きに渡って本拠地としてプレーした等々力は特別な場所である。「等々力に懸ける想いは他の人と全然違う」のは当然だ。

「中1日で毎回、等々力でできるのは本当に幸せなことだなと思いましたし、何回やっても本当に特別な場所です。もっともっとここで自分が…今大会は得点とかを取れなかったですけど、もっともっと新しい形で自分が成長できるスタジアムにしたいです。絶対にここに来てリベンジしたいです」

 一方で、「中村憲剛の息子」として否が応でも注目を集め、プレッシャーがのしかかった。

「今日、等々力でやったり、お父さんがサッカー選手だったりとか…自分が戦う上で色んな声もありましたし、始まる前は不安もありましたけど、それじゃ意味ないなと思って。だったら自分の大会にしようと。2年生ですけど、もっともっと自分が成長できる大会にしようとずっと前向きに考えていました。結果的に今大会3試合できて、マインドの部分でも選手としても成長できたと思います」

 今後に向けて、中村は「1年間を通して自分がチームを引っ張る存在になりたい。もっともっと成長して、チームを勝たせられる存在になりたいです」と誓った。等々力、そしてもう1つの聖地、国立でレベルアップした姿を見せるために。最上級生としての覚悟はもう固まっている。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)

【画像】広瀬すず・ガッキー・永野芽郁・川口春奈! 初代から最新21代目の池端杏慈まで「選手権・歴代応援マネージャー」を一挙公開!

【画像】応援団、チア、吹奏楽部。高校サッカー選手権 青春の一コマ、スタンドから熱い声援を送る頼もしい仲間たち!(第104回大会編)

【記事】選手権を沸かせるのは誰だ? 川崎内定ドリブラーや連覇狙う"前育"の司令塔など、今大会の注目プレーヤーを一挙紹介!~MF編
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事