「歴代1位になれるように頑張りたい」
圧巻の4ゴールを挙げた神村学園の倉中。写真:滝川敏之
[高校選手権・準々決勝]神村学園(鹿児島)4-1日大藤沢(神奈川)/1月4日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu
今までの鬱憤を晴らすような4ゴールに会場がどよめいた。
1月4日、高校サッカー選手権の準々決勝が行なわれ、夏のインターハイ王者・神村学園は地元・神奈川の日大藤沢と対戦。効果的にゴールを重ね、終わってみれば4−1の快勝でFW福田師王(カールスルーエ)やMF大迫塁(セレッソ大阪)らを擁した21年度以来となる、4強入りを果たした。
優勝候補の筆頭。その評判に相応しい強さを示し、国立行きのチケットを手にしたなか、この一戦で全ゴールを挙げたのが、FW倉中悠駕(3年)だ。
中盤には福岡加入内定のMF福島和毅(3年)を筆頭に技巧派が揃い、3トップにもスピードとスキルを備えたFW徳村楓大(3年/町田加入内定)や機動力と得点力が光るFW日髙元(3年)が構える。タレントが揃う攻撃陣において、180センチの倉中の存在は異質で、良い意味で神村学園らしくない。
高さとポストワークが武器で、泥臭いプレーも厭わない。仲間のために汗をかけるタイプでもあり、攻守で頑張りが効く。次々に良いボールが前線へ供給されるなかで、クロスや裏抜けで仕留められるストライカーの存在は、チームの得点力を何倍にも引き上げてくれる。
この日大藤沢との準々決勝は、他とは異なる特徴を持つ倉中の良さが際立つゲームとなった。
スコアレスで迎えた前半29分、高い位置で奪ってから前に運ぶと、徳村がエリア内で仕掛ける。最後は倉中が左足を振って冷静にネットを揺らした。勢いに乗った背番号9は、後半13分にゴールを奪う。ショートカウンターから徳村がゴール前にラストパスを送ると、これに反応して再び左足でシュートを決めた。
その4分後に1点を返され、嫌な雰囲気が漂うなか、後半23分にまたしても好機を仕留める。CB中野陽斗(3年/いわき加入内定)の絶妙なスルーパスに合わせ、右足のコントロールショットでハットトリックとなる3点目をもぎ取った。
流れを引き戻した倉中は、同25分にもCKから高打点のヘッドで得点を奪い4点目。自身も今大会通算6ゴールで、チームメイトの日高(大会5得点)をかわして得点ランクトップに立った。
今までの鬱憤を晴らすような4ゴールに会場がどよめいた。
1月4日、高校サッカー選手権の準々決勝が行なわれ、夏のインターハイ王者・神村学園は地元・神奈川の日大藤沢と対戦。効果的にゴールを重ね、終わってみれば4−1の快勝でFW福田師王(カールスルーエ)やMF大迫塁(セレッソ大阪)らを擁した21年度以来となる、4強入りを果たした。
優勝候補の筆頭。その評判に相応しい強さを示し、国立行きのチケットを手にしたなか、この一戦で全ゴールを挙げたのが、FW倉中悠駕(3年)だ。
中盤には福岡加入内定のMF福島和毅(3年)を筆頭に技巧派が揃い、3トップにもスピードとスキルを備えたFW徳村楓大(3年/町田加入内定)や機動力と得点力が光るFW日髙元(3年)が構える。タレントが揃う攻撃陣において、180センチの倉中の存在は異質で、良い意味で神村学園らしくない。
高さとポストワークが武器で、泥臭いプレーも厭わない。仲間のために汗をかけるタイプでもあり、攻守で頑張りが効く。次々に良いボールが前線へ供給されるなかで、クロスや裏抜けで仕留められるストライカーの存在は、チームの得点力を何倍にも引き上げてくれる。
この日大藤沢との準々決勝は、他とは異なる特徴を持つ倉中の良さが際立つゲームとなった。
スコアレスで迎えた前半29分、高い位置で奪ってから前に運ぶと、徳村がエリア内で仕掛ける。最後は倉中が左足を振って冷静にネットを揺らした。勢いに乗った背番号9は、後半13分にゴールを奪う。ショートカウンターから徳村がゴール前にラストパスを送ると、これに反応して再び左足でシュートを決めた。
その4分後に1点を返され、嫌な雰囲気が漂うなか、後半23分にまたしても好機を仕留める。CB中野陽斗(3年/いわき加入内定)の絶妙なスルーパスに合わせ、右足のコントロールショットでハットトリックとなる3点目をもぎ取った。
流れを引き戻した倉中は、同25分にもCKから高打点のヘッドで得点を奪い4点目。自身も今大会通算6ゴールで、チームメイトの日高(大会5得点)をかわして得点ランクトップに立った。
試合後、会心の笑顔で報道陣の前に現れた倉中。ただ、今のコンディションは万全ではない。恥骨の疲労骨折を患っており、痛み止めを打っての出場が続いているという。不屈の魂でチームに貢献しているストライカーだが、実は夏過ぎまではメンタルの弱さを指摘される選手でもあった。
「インターハイまでは、自分がゴールを決めてやろうという気持ちが弱かったと思う」
本人がそう振り返ったように、ストライカーらしい我の強さがなく、周りに遠慮する場面が多かった。実際にインターハイでは1ゴールに終わっている。有村圭一郎監督も「すごく優しい子」と言うほどで、何度も「フォワードとしてそれは致命的だよ」と伝えてきた。
そのなかでインターハイ前にJ2のいわき、大会後に新シーズンからJ1で戦う水戸の練習に参加。プロの中で生き残るために何が必要かを学んだが、それでも優しさが仇となり、なかなかエゴイスティックになれない部分もあった。だが、大会前に監督に言われてきた言葉を思い出し、ストライカーとしてのあるべき姿を考え直した。
その結果、3回戦までに2ゴールを決め、この日は4ゴールの大暴れ。大会トップスコアラーに立ち、2008年大会で鹿児島城西のFW大迫勇也(神戸)が成し遂げた1大会10ゴールという偉大な記録も射程圏内とした。
宮崎県の公立中サッカー部でプレーしていた頃は注目度が高くなく、高校入学後も下級生の頃は出場機会に恵まれていない。3年次に入ってからは仲間がプロ入りを決めるなか、Jクラブの練習に参加しながらも自身にはオファーが届かなかった。
そうした悔しさをバネに自分と向き合ってきた男は、最後の冬に主役となりつつある。次なる舞台は国立。「あと2試合でしっかり取って、歴代1位になれるように頑張りたい」。力強く宣言した神村学園の遅れてきたストライカーから目が離せない。
取材・文●松尾祐希(サッカーライター)
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その結果、3回戦までに2ゴールを決め、この日は4ゴールの大暴れ。大会トップスコアラーに立ち、2008年大会で鹿児島城西のFW大迫勇也(神戸)が成し遂げた1大会10ゴールという偉大な記録も射程圏内とした。
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