無念のベスト16敗退、川崎内定の“高校No1アタッカー”が明かした6年分の想い。昌平の長璃喜が悔しさを胸にプロの世界へ【選手権】

2026年01月02日 松尾祐希

「めちゃくちゃ楽しかったと仲間に伝えたい」

川崎加入内定の長。敗退決定後、昌平でのこれまでを振り返った。写真:鈴木颯太朗

[高校選手権・3回戦]帝京長岡(新潟)1-0 昌平(埼玉)/1月2日/浦和駒場スタジアム

"最後の冬"に全てをかけていた。「やり切った気持ちが強い」と言い切ったが、ベスト16敗退で惜しくも日本一に届かなかった。

 1月2日に行なわれた高校サッカー選手権の3回戦。優勝候補の一角と目される昌平は、同じU-18高円宮杯プレミアリーグ勢の帝京長岡と対戦し、0−1で敗れた。

 新シーズンから川崎フロンターレでプレーする昌平のMF長璃喜(3年)。高校No.1アタッカーと称された男の"高校サッカー"は終わりを告げた。

 前半15分に帝京長岡のMF樋口汐音(3年)に先制点を許し、早々に1点を追いかける展開に。チームは中央から崩すべく、ボールを動かしながら狭いエリアの打開を試みる。だが、決定打は打ち込めない。長もサイドから中に入ってくるが、スペースが限定的でゴールを脅かす場面を生み出すまでには至らなかった。

 試合後、泣きじゃくり、感情を露わにした盟友・MF山口豪太(3年/湘南加入内定)の横で、淡々と報道陣の質問に答えた長。悔しさはあったが、最初に出てきた言葉は仲間への感謝だった。

「感謝の気持ちとめちゃくちゃ楽しかったよというのを仲間に伝えたい」

 中学時代を含めれば、ほとんどの選手とは6年間ともにプレーしている。大会前にもこの仲間と戦える最後の大会とあって、チームメイトへの想いを口にしていた。そのなかで臨んだ最後の冬。日本一は掴めなかったが、やり切った気持ちがある。
 
「自分たちの代は(昌平の下部組織にあたる)LAVIDAに所属していた中学3年生の時、全国大会に行けていない。だからこそ、今年は本当に全国に行きたかった。本当にみんなで頑張ってきたし、練習でもあまりよくない時期もあったけど、キャプテンのタカ(伊藤隆寛/3年)を中心にやってきて、全国大会に行くことができた。それは成長だと思う」

 個人としても1年生の頃からトップチームで活躍し、スピードとテクニックを兼ね備えたドリブラーとして注目を集めた。最終学年に入ると、高校No.1アタッカーと称されるほどに。重圧を感じることもあったが、チームを勝たせたいという責任感がメンタル面を強くたくましくさせた。

「1年生の頃は先輩についていくだけで、自分が勝たせるというメンタルではなかった。でも、最終学年になってからはこのメンバーで勝たせたいという気持ちが芽生え、そういう意味では自分のことだけはなくて、チームのために戦うことができたと思う」

 高校サッカーは終わりを迎えたが、次の戦いはすぐにやってくる。卒業後は川崎に加入し、1年目からの活躍が期待されるのは言うまでもない。普段は無口でクールな男だが、胸に秘めた野心と闘志は並々ならぬものがある。

「スペシャルな選手」と芦田徹監督が賛辞を送れば、川崎の強化部でスカウトを務める向島健氏も「U-21チームじゃなくてトップチームでもできる」と太鼓判を押す。

 プレーの幅を広げ、プロ仕様の身体に作り替えながら、どんな選手になっていくのか。感謝の想いを胸に、高校No.1アタッカーは次のステージに歩みを進めていく。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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