「自分の良さをわかってもらえていない」ドイツ古豪の日本代表FWがこぼした本音「まだ信頼感が…」【現地発】

2025年12月24日 中野吉之伴

「年明けから最高の状態に持っていけるようにしたい」

ここまで公式戦3ゴールの町野。(C)Getty Images

 ボルシアMGに所属する日本代表FWの町野修斗は今年ラストマッチとなったブンデスリーガ15節のドルトムント戦に79分から途中出場。1点を追う試合展開で前線から精力的な動きを見せようとしていたが、いい形で味方からのサポートを受ける場面が少なく、チーㇺは0-1で敗れた。

 これでドイツの古豪は4勝4分7敗の12位でウインターブレイクに突入した。

 8節終了時で未勝利の最下位に沈んでいたことを考えると、かなり息を吹き返したことになる。この日も、10分にユリアン・ブラントに先制点を許しながら、その後は追加点を許さず、終盤まで粘りを見せた点はポジティブな要素だろう。

 町野も守備での頑張りとチームの粘りについて、「守備はけっこう整理されていました」とコメントを残している。

 ただ、前線ではハリス・タバコビッチが孤立気味。狙いある攻撃からチャンスを作り出せていない点は来年に向けての課題だろう。そのタバコビッチ、あるいは再度の負傷で完全復帰が先延ばしにされているエースFWティム・クラインディーンストのサポート役として、町野にはさらなる活躍が期待される。
 
 補完性もいいし、前線のバランスを向上させるために、攻守に関与できる町野は、キールから加入してリーグ15試合が終わった。序盤は苦しんだが、徐々に得点機に絡むプレーも増えてはきている。だが、本人に満足感はまだない。

「いや、全然まだまだ。最初よりはましかと思いますけど、自分の良さをわかってもらえていないと思う。まだまだ信頼感は足らないかなと思います」

 キールに加入した時も、最初はなかなか自身のプレーを発揮できない時期があった。でもそこで自身の成長と向き合い続けたことが、得点量産につながった。

「はい、そうですね。簡単にいくときばかりじゃないんで、頑張りたいです」

年が明けたらワールドカップイヤーが始まる。「しっかり休んで」と前置きした後に、静かに、でもはっきりと言葉にした。

「年明けから最高の状態に持っていけるようにしたいです」

 新チームへのアジャストは簡単ではないし、個人差もある。ブレイクのきっかけとなる試合を手にするためにも、練習からコミュニケーションをとりながら、さらなる信頼を掴んでいきたい。

取材・文●中野吉之伴

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