「僕が出ている時と出ていない時だとチャンスの数が断然違う」メンバー外も味わった日本代表MFはなぜレギュラーを奪回できたのか。ドイツ1年目で「ストロングになってきている」特徴とは?【現地発】

2025年12月20日 中野吉之伴

「ああいうところで他の選手との違いを見せないといけない」

トップ下の定位置を奪回した鈴木。日本代表への復帰も期待される。(C)Getty Images

 今季から鈴木唯人が加入したフライブルクはまずまずのシーズンを過ごしている。14節終了時で、ブンデスリーガで9位、DFBポカールではベスト8に進出。ヨーロッパリーグでは6節でザルツブルクを1-0で下し、首位と勝点1差の5位で、決勝トーナメント進出の可能性は高い。

 そんなフライブルクで、鈴木は重要な役割を担っている。シーズン序盤はポジションを失い、メンバー外にもなる時期もあったが、今やチームに欠かせない存在とり、最近はトップ下でスタメン起用が続いている。

フライブルクは攻守におけるインテンシティが何よりの生命線。ハードワークはどの選手にも求められる。オフェンス選手も例外ではない。そんなチームにおいて日本代表MFが見せている特徴が、ボールロスト時のファーストディフェンスへの反応だ。

 チームがボールロストした瞬間というのは、周囲の選手は攻撃へのかかわりを念頭に動いている瞬間だ。ボール付近であれば即座に相手へプレスをかけて、即時奪回を狙うというのはまだイメージがしやすい。ただ鈴木は自分から遠いところでボールロストが起こっても、タイムロスすることなく即座にファーストディフェンスに駆け出す。それがチームをどれだけ助けていることか。

「ああいうところで他の選手との違いを見せないといけないし、あれを特徴にしていかないといけないと思っています。強度や走りの部分は最近ストロングになってきている。自分自身の中でも走れる感覚がすごくあります。チームのためにできるだけ走って、助けたいなという思いが強いですね。自然と身体が動くようになってるんで、それはいい方向に進んでるかなと思います」
 
 そんな守備面でのインテンシティの高い連続プレーはクラブ内での評価も高い。だからこそフライブルクで出場機会をつかんでいる。そしてそこが試合を重ねるごとによくなっているから、オフェンス面でもチャンスに絡むシーンが増えるのは自明の理。そもそもオフェンスに関しては加入時から信頼されているのだ。

「僕が出ている時と出ていない時だとチャンスの数が断然違うと思います」

 鈴木も自信のコメントを残している。

 リーグでは2ゴール・1アシスト、ヨーロッパリーグでも1ゴール・2アシストをマーク。ここからさらに数字もついてきそうだ。

取材・文●中野吉之伴

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