開幕戦から絶好調の“野獣”メッシ! 過去の開幕戦を振り返ると…

2016年08月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

昨シーズンはPKを失敗したが、その前の4シーズンでは――。

誰も太刀打ちできない最高のパフォーマンスをいきなり披露したメッシ。今シーズンも、サッカー界の主役は彼が務めることになるだろうか。 (C) Getty Images

 ベティスとのリーガ・エスパニョーラ開幕戦で6-2の大勝を収めたバルセロナ。らしさ全開でカンプ・ノウの観客を大喜びさせたが、なかでも彼らを狂喜乱舞させたのが、エースのメッシだ。
 
 37分に中央に切れ込みながら強烈なシュートを叩き込んでチームの2点目を決め、58分にもアルダのパスを受け、中央から難なくゴール。それだけでなく、見事なパス出しで3ゴールに絡むなど(アシストは1)、圧倒的な存在感を見せ付けた。
 
 ベティスのポジェ監督が「試合が異常に長く感じた」と振り返るなど、相手に苦痛と絶望に満ちた時間を与えたメッシ。彼のプレーに驚いたのは敵だけでなく、開幕ハットトリックを達成したスアレスは「彼は野獣のようなスタートを切った。世界一の選手だ」と語っている。
 
 コパ・アメリカ・センテナリオでは、チリとの決勝で自身のPK失敗もあって敗退を喫し、失意のなかでアルゼンチン代表引退を宣言するなど、悲劇の存在となっていたメッシだが、バルサには例年よりも早く合流し、調整も順調に進めていた。
 
 その甲斐あってか、プレシーズンマッチでも好プレーを見せ、セビージャとのスーパーカップ2連戦、そしてベティス戦と、別次元のプレーを披露してみせた。
 
 昨シーズンはスーパーカップ、リーガ開幕戦と、ビルバオとの3連戦となったが、バルサはスーパーカップを落とし、開幕戦は1-0の辛勝。メッシ自身はPKを失敗して先制のチャンスをフイにするなど、いまひとつのプレー内容に終わった。
 
 これとの比較から、今シーズンの彼のスタートダッシュには驚きも覚えたものだが、過去を振り返ると、メッシのリーガ開幕戦での得点率は非常に高い。
 
 2004年10月16日に行なわれたリーガ第7節のエスパニョール戦でトップチームデビューを飾って以来、今夏で13回目のシーズンを迎えたメッシだが、自身が開幕戦のピッチに立ったのは10回。そのうちの7試合で、通算12得点を挙げている。
 
 1試合2得点の回数も多く、今シーズン以外にも4回、しかも2011年から4年連続で記録している。2014年8月にエルチェ相手に2ゴールを決めた際には、新任のL・エンリケ監督は「現実とは思えない。魔法のようなプレーだ」と絶賛したものである。
 
 キャリアの大半において、シーズンの頭から結果を残し続けているメッシ。それだけでも称賛すべきだが、今回のベティス戦を見れば分かるように、ゲームコントロールやアシストなど真価を遂げており、チームへの影響力は高まる一方である。
 
 多くの人々に望まれて代表引退を撤回するなど、心身ともに充実しているであろう世界一の選手は今シーズン、これまで以上の極上の魔法を披露してくれるかもしれない。
 
◎メッシ・デビュー以降のバルサ開幕戦
2016-17 ○6-1 ベティス
得点:スアレス(3)、メッシ(2)、アルダ(1)
2015-16 ○1-0 ビルバオ
得点:スアレス
2014-15 ○3-0 エルチェ
得点:メッシ(2)、ムニル
2013-14 ○7-0 レバンテ
得点:メッシ(2)、ペドロ(2)、A・サンチェス、A・アウベス、シャビ
2012-13 ○5-1 ソシエダ
得点:メッシ(2)、プジョール、ペドロ、ビジャ
2011-12 ○5-0 ビジャレアル
得点:メッシ(2)、チアゴ、セスク、A・サンチェス
2010-11 ○3-0 ラシン
得点:メッシ、イニエスタ、ビジャ
2009-10 ○3-0 ヒホン(出場なし)
得点:ボジャン、S・ケイタ、イブラヒモビッチ
2008-09 ×0-1 ヌマンシア
2007-08 △0-0 ラシン
2006-07 ○3-2 セルタ
得点:エトー、メッシ、グジョンセン
2005-06 △0-0 アラベス(出場なし)
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