3季連続で“昇格”の栃木シティ。快挙達成の原動力となった“アタッキングフットボール”を象徴する長野戦の3点目。指揮官は「すべてが現れていた」

2025年11月24日 渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

2位の八戸と勝点3差で最終節へ

関東リーグ時代の2021年11月からチームを率いる今矢監督。攻撃的なスタイルを築き上げた。(C)SOCCER DIGEST

[J3第37節]栃木C 3-0 長野/11月23日/CITY FOOTBALL STATION

 引き分け以上でクラブ初のJ2昇格が決まる栃木シティは11月23日、J3第37節でAC長野パルセイロとホームで対戦した。

 13分にバスケス・バイロン、33分に乾貴哉と前半のうちに2選手が負傷交代となるアクシデントがあったものの、後半にゴールラッシュ。56分にマテイ・ヨニッチのヘディングで長野ゴールをこじ開けると、58分に鈴木裕斗のシュートで追加点を奪取。さらに90+3分に吉田篤志と得点でダメを押し、3-0で勝利を収めた。

 この結果、栃木Cは2023年のJFL昇格、昨季のJ3昇格に続き、3シーズン連続の昇格という快挙を達成した。

 栃木Cの今矢直城監督は試合後、「3点目にシティのフットボールのすべてが現れていた」と満足げに語った。
 
 ダメ押し弾の起点は、一矢報いたい相手のシュートをGK相澤ピーターコアミがキャッチしたところから始まった。2点リードの後半アディショナルタイム。時間稼ぎをして試合終了のホイッスルを待つ、または、よりセーフティーにつなぐ選択肢もあったはずだ。

 それでも、間髪を入れず相澤がボールを出してカウンターを仕掛け、チーム全体で相手ゴールを目ざす。一度は相手に阻まれ、サイドラインを割ったものの、素早くスローインを投げ入れ、攻撃を継続。表原玄太とのコンビネーションで左サイドを抉った田中パウロ淳一がクロスを送り、吉田が頭で叩き込んだ。

 2018年のアンジェ・ポステコグルー体制1年目の横浜F・マリノスで通訳を、2020年のピーター・クラモフスキー体制の清水でコーチを務めた経歴を持つ今矢監督の下で、チームが積み重ねてきたアタッキングフットボールが遺憾なく発揮されたシーンだった。

 続けて指揮官は、以下のようにコメントした。

「残り1試合。準備できる期間があるので、最後のところの精度を上げることに集中して、僕自身もそうですけど、選手も少しでも成長できるような1週間にしたい」

 栃木Cは、2位のヴァンラーレ八戸と勝点3差、得失点差で4点リードして最終節を迎える。J3優勝で今季を締め括れるか。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部

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