「ゴールやアシストという結果で示したい」
課題解決に取り組み、また一つ成長した昌平の山口。写真:安藤隆人
昨年度の選手権予選の準々決勝で聖望学園に敗れ、涙をのんでから一年。昌平が準々決勝をPK戦、準決勝を延長戦の末に勝利し、決勝では武南を相手に苦しみながらも、後半アディショナルタイム2分にMF長璃来が劇的な決勝弾を挙げ、2年ぶり7回目の選手権出場を手にした。
「ゴールやアシストという数字こそ残せなかったのですが、チームにプラスになる働きができたと思っているので、これまでの予選とは全然違います」
1年時から背番号10を背負う昌平のMF山口豪太は、湘南ベルマーレ加入内定の看板を提げて、高校最後の選手権予選に挑んだ。優勝という結果は手にしたが、彼が言うように目に見える数字は示せなかった。だが、彼の表情が明るかったのは、ずっと課題だった部分を強みに変えたプレーで、チームの勝利に貢献できた手応えがあったからだった。
1年時の予選決勝ではスタメン出場を果たすが、精彩を欠くプレーで35分での交代を告げられた。
「1年の時はもう悔しくて、自分に対して不甲斐なくて。昨年は準々決勝で負けてしまって、一緒に戦った3年生、ずっと応援をしてくれた3年生に申し訳ない気持ちが強かった。だからこそ、今年はそれらの思いを背負って戦おうと思っていました」
この一年、課題だった守備の質やプレーの波にかなりの変化が見られた。右サイド、トップ下がメインだが、前線からはめ込むプレスに加え、サイドバックやサイドハーフ、ボランチをサポートするプレスを連続して行なう。ボールを持ってからのプレーのクオリティは相変わらず高いが、ボールを受ける前に首を振って適したポジションを取ってからボールを引き出す。さらにその目は守備にも向けられていて、ネガティブトランジションになった瞬間にどこにプレスバックに行くのか、サポートに行くのかも捉えている。
「ゴールやアシストという数字こそ残せなかったのですが、チームにプラスになる働きができたと思っているので、これまでの予選とは全然違います」
1年時から背番号10を背負う昌平のMF山口豪太は、湘南ベルマーレ加入内定の看板を提げて、高校最後の選手権予選に挑んだ。優勝という結果は手にしたが、彼が言うように目に見える数字は示せなかった。だが、彼の表情が明るかったのは、ずっと課題だった部分を強みに変えたプレーで、チームの勝利に貢献できた手応えがあったからだった。
1年時の予選決勝ではスタメン出場を果たすが、精彩を欠くプレーで35分での交代を告げられた。
「1年の時はもう悔しくて、自分に対して不甲斐なくて。昨年は準々決勝で負けてしまって、一緒に戦った3年生、ずっと応援をしてくれた3年生に申し訳ない気持ちが強かった。だからこそ、今年はそれらの思いを背負って戦おうと思っていました」
この一年、課題だった守備の質やプレーの波にかなりの変化が見られた。右サイド、トップ下がメインだが、前線からはめ込むプレスに加え、サイドバックやサイドハーフ、ボランチをサポートするプレスを連続して行なう。ボールを持ってからのプレーのクオリティは相変わらず高いが、ボールを受ける前に首を振って適したポジションを取ってからボールを引き出す。さらにその目は守備にも向けられていて、ネガティブトランジションになった瞬間にどこにプレスバックに行くのか、サポートに行くのかも捉えている。
「1年生から出させてもらっている自分がハードワークをしないと、チームにも示しがつかない。ハードワークはずっと意識をしていて、最近はそれが当たり前になってきていると思います」
悔しさと最高学年になった自覚に加え、2種登録で湘南の一員となったことも、この成長に繋がった大きな要因だった。
「湘南でウイングバックをやらせてもらったのですが、あのポジションは上下動とハードワークが必ず求められる。ただ動くのではなく、外に追いやっていく守備や狙いを持って追い込む守備、同サイドのセンターバックへのカバーも求められていて、周りとどう連係を取りながら守るのかを学びました。こっちに戻ってきてトップ下になっても、外に追い出すような守備、サイドハーフやボランチなどのカバーをすることは変わらないので、より普段の練習から徹底してやるようになりました」
課題と向き合い、習慣化させる。これまで経験した葛藤、悔しさをバネにして逞しくなった昌平の不動のナンバー10は、その鋭くなった目を、これから始まる高校最後の選手権に向けていた。
「この全国はみんなに連れていってもらったので、全国では自分が一つでも多くチームを勝たせられるように、守備も攻撃もハードワークを当たり前のようにやったうえで、ゴールやアシストという結果で示したいです」
取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)
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課題と向き合い、習慣化させる。これまで経験した葛藤、悔しさをバネにして逞しくなった昌平の不動のナンバー10は、その鋭くなった目を、これから始まる高校最後の選手権に向けていた。
「この全国はみんなに連れていってもらったので、全国では自分が一つでも多くチームを勝たせられるように、守備も攻撃もハードワークを当たり前のようにやったうえで、ゴールやアシストという結果で示したいです」
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