「スタメンを譲るとかは…」24歳ボランチがレギュラー候補に浮上。ガーナ戦出番なしのキャプテンが語った本音。所属クラブでは出番激減「まわりはいろいろ言うと思いますけど」

2025年11月16日 江國 森(サッカーダイジェストWeb編集部)

「大事なのは最後にワールドカップで結果を残すか残さないか」

日本代表とクラブでの現状について語った遠藤。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

[国際親善試合]日本 2-0 ガーナ/11月14日/豊田スタジアム

 日本代表は11月14日、ガーナ代表と国際親善試合に2-0の快勝をした。

 この試合で、とりわけ躍動したのがダブルボランチの一角で先発した佐野海舟だった。屈強なガーナの選手を相手にデュエルで抜群の強さを発揮。自らのボール奪取から、南野拓実の先制ゴールもアシストした。

 10月シリーズに続く活躍で、24歳のMFが一気にレギュラー候補に浮上した一方で、キャプテンの遠藤航は出番なしに終わった。

 15日の練習後に取材に応じた遠藤は、佐野の台頭について「戦力が上がることは素晴らしいことだと思うんで、競争がある中でやらなきゃいけない」と切り出し、こう本音を語った。

「長谷部(誠)さんいなくなって、ロシア(・ワールドカップ)後とかは『じゃあ誰が次にボランチをやるんだ』『ボランチがいない』みたいなことを言われた中で、自分はそこから引っ張ってきた。今はもうボランチいっぱいいるというか、チーム全体を見てもボランチの層がすごく厚くなってると思うので、若い世代が、出てきてるというところに関しては、自分がやってきたことがこの代表に貢献してるのかなみたいな考え方もできる」

 一方で、「ただ僕もスタメンを譲るとかは(考えていない)。まだまだ元気を出していかなきゃいけないところはあると思うんで。両方、考え方としては持ってるところがあります」と矜持をのぞかせた。
 
 気になるのは、昨シーズンよりもさらに出場時間が激減したリバプールでの現状だ。コンディションに問題はないのか。

「そこに関してはあんまり気にしないんですよね、個人的には。コンディションの問題って、自分はもうずっと言われてきてるんで。試合に出てたら出てたで『疲れてますか?』みたいな話で。結局コンディション懸念みたいな話になって。出てなかったら出てなかったで、コンディション懸念みたいになってるんで」

 32歳のベテランは「そこはもうなんか考え方一つで全て変わると思っていて。自分は今の状態でもワールドカップで高いパフォーマンスを発揮できるというか、それだけの自信を持って挑める覚悟があるんで、まわりはもちろんいろいろ言うと思いますけどね、ファンも含めて」と発言。自身3度目となるワールドカップへの思いを強調した。

「大事なのは結局最後にワールドカップで結果を残すか残さないかで、そこの過程っていうのはあんまりもう気にしないというか、試合に出てる、出てないとか、選手はそれぞれいろいろな立場でワールドカップを迎えるというところで」

「最後はいかにそのワールドカップに懸けられるかみたいなところだと思うので。逆に言うと、試合にそんなに出てない分、1試合に対してのモチベーションが個人的には今高いんで、代表含めて。そこを単純に発揮していくだけですね」

 まずは18日のボリビア戦。再び自身の存在を証明するため、ピッチで輝く姿を見せてくれるはずだ。

取材・文●江國森(サッカーダイジェストWeb編集部)

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