「またクラブを犠牲にしてしまうのではないか」久保建英の日本代表参加にソシエダ番記者が懸念。「不必要な発言だったかもしれない」と指摘したのは…【現地発】

2025年11月13日 ミケル・レカルデ

ソシエダの医療スタッフに対する疑念を植え付けた

(C)Mutsu FOTOGRAFIA

 好むと好まざるとにかかわらず、タケ・クボ(久保建英)は袋小路に迷い込んだ。足首の負傷は予想以上に深刻で、練習中に悪化させてさらにこじらせ、復帰直後の日本への再帰国が非常に居心地の悪い疑惑の渦中に置いている。

 公平に言って、彼のレアル・ソシエダでの経歴は完璧だ。アジアカップ参戦を経て後半戦に不思議なほど息切れした2シーズン目を除くと、肩の負傷で数試合を欠場しただけだった。

 確かに記者会見での彼の主張は、このシーズン序盤、直面している苦難を「リスクを冒すべきではなかったかもしれない」や「いつもクラブに対して責任感を持ってやってきた」といった言葉で正当化することで、適切に自己弁護することを可能にした。

 しかし、多くのファンは、タケのパフォーマンスが本来の実力よりもはるかに低いと疑念を抱き続けており、彼を最も必要としているなか、日本代表での再活動が、またしてもソシエダを犠牲にしてしまうのではないかと懸念している。
 
 話す気があまりないように見えた記者会見の中で余計だったのは、日本に帰国して治療を受けたいと主張し続けたことだ。結果的にソシエダの医療スタッフに対する疑念を植え付けた。

 メキシコとの親善試合で負傷した後もすぐにスビエタ(練習場)に戻る代わりに、チームに帯同してアメリカ戦を観戦した対応についていまだに誰も説明していないことに疑問を抱く者は多い。クラブが極度の緊張状態にある中、不必要な発言だったかもしれない。

タケはまだ100%の状態ではなく、自身が「深刻」と表現した負傷を抱えたままプレーしたため、ベストのパフォーマンスを発揮できなかったことを認めた。

 タケが「今シーズン最も重要なラ・レアルの選手」と評するバレネチェアが欠場したエルチェ戦も同様だった。タケをゴールから遠ざけるべく、攻撃力に定評のある左SBのペドロサを高い位置を取らせ、守備に奔走させる状況を作った敵将のサラビア監督の対策も影響した。ただ回数は限られたが、得点に近づいたシーンはあった。
 

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