「客観的にすごいなと…」10月シリーズ落選の日本代表DFはブラジル戦の歴史的勝利に何を感じたのか。ドイツ古豪で躍動しても招集外に「実力不足」「シンプルに選ばれていないだけ」

2025年11月09日 中野吉之伴

「選ばれたら選ばれたで日本のためにやる」

不動の右SBとしてブレーメンで活躍する菅原。(C)Getty Images

 サウサンプトンからドイツの古豪ブレーメンへレンタル移籍している日本代表DF菅原由勢は、加入以降、全試合にスタメン出場。試合を重ねることにパフォーマンスを向上させ、いまやチームに欠かせない存在となっている。

 そんな菅原に、落選した10月の日本代表について尋ねてみた。自身がいないなか、森保ジャパンはパラグアイと2-2で引き分け、ブラジルには3-2で歴史的初勝利を飾った。

 話を聞いたのは、第8節ウニオン・ベルリンとのホームゲームの後だ。

「代表戦は、見ていましたね。自分が中にいなかったので、どういうサッカーをやるとか、どういうサッカーでやっていこうとかは、分からないですけど、強豪相手に1勝1分けで、ブラジルにも勝っている。すごいなと客観的に見て思いましたね」

 ドイツのビルト紙は「日本サッカー協会が10月の代表期間に新しい取り組みをするために菅原をあえて呼ばなかった」というニュアンスの記事を掲載していたが、本人は「それはわからない。シンプルに選ばれてないだけ」ときっぱり。

「自分の実力不足だと思う。(クラブで)しっかりと結果を残して、パフォーマンスをしっかりと見せて、あとは向こうが選ぶこと。ここでまずは、今日みたいに勝利するために貢献することが僕の仕事。選ばれたら選ばれたで日本のためにやる。しっかりと自分のやるべきことを毎日やりたいと思います」
 
 ブレーメンに移籍して2か月。チームとしてのタスクを理解したうえで、自身の色をうまく出すことが求められる中、その出し方やほかの選手との関わり方が、試合を重ねるごとによくなっている。

 それは試合を見ているとよくわかる。菅原にボールが集まる頻度は増えているし、その関わり方が様々なバリエーションを持っている。ワイドに高い位置をとったり、低い位置から鋭い縦パスを通したり。

 ウニオン戦でのアシストもそうやって生まれている。自陣からタイミングもコースもいい縦パスで抜け出したマルコ・グリュルが、見事なシュートを決めたのだ。

 アシストという数字がついたのは大きい。菅原も喜んでいた。

「いや、でかいです。最初ハイタッチにいったら、オフサイドって言われて、『えーっ?』って、めっちゃネガティブになりそうでした。そう思いながら自陣へ戻っていたらゴールだったんでよかったです」

 菅原には他の選手にはないオフェンス面での良さがある。ボールの流れがよくなり、縦への推進力が生まれる。守備時の対応力もアップしてきている。

「チームとしてやりたいところを個人として振り返るところで、毎回課題が自分に対しても、チームに対しても出るというのは、すごくポジティブなこと。しっかり向き合ってやっていけたらなと思います」

 9節のマインツ戦後にはそうコメントを残した菅原は、11月の代表シリーズでしっかりと復帰を果たした。あらゆる経験を糧に、貪欲にさらなる成長を目指す。

取材・文●中野吉之伴

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