総走行距離は両チーム通じてトップの13キロオーバー
広いエリアをカバーして、攻守の両局面で力強く下支え。田中の奮闘は印象的だった。(C)SOCCER DIGEST
[ルヴァン杯決勝]広島 3-1 柏/11月1日/国立競技場
前半だけで3得点。後半はノーゴールで、1点を返されたけど、そのまま3-1で勝利。サンフレッチェがレイソルを破り、ルヴァンカップで優勝した。
システムは両チームとも3-4-2-1。ミラーゲームとなった一戦で、分があったのはサンフレッチェだった。ほぼマンツーマンで、個々の高い守備力を活かしてピンチを未然に潰す。レイソルは流動的に動いて攻撃の糸口を見つけようとしたけど、サンフレッチェはそれに惑わされず、穴を作らず、しっかりと守った。
そのなかで際立っていたのが田中聡だ。横浜FCとの準決勝第2戦で顔面骨折の怪我。今回のファイナルには間に合ったけど、フェイスガードを付けてピッチに立った。
でも、それをすぐに外して、アグレッシブにプレー。そして小泉佳穂にロックオン。レイソルのキーマンに仕事をさせないように食らいついた。
この田中の仕事ぶりは本当に大きかったと思う。小泉へのマーク以外でも、広いエリアをカバーして、攻守の両局面で力強く下支え。総走行距離は両チーム通じてトップの13キロオーバー。存在感は抜群だった。
前半だけで3得点。後半はノーゴールで、1点を返されたけど、そのまま3-1で勝利。サンフレッチェがレイソルを破り、ルヴァンカップで優勝した。
システムは両チームとも3-4-2-1。ミラーゲームとなった一戦で、分があったのはサンフレッチェだった。ほぼマンツーマンで、個々の高い守備力を活かしてピンチを未然に潰す。レイソルは流動的に動いて攻撃の糸口を見つけようとしたけど、サンフレッチェはそれに惑わされず、穴を作らず、しっかりと守った。
そのなかで際立っていたのが田中聡だ。横浜FCとの準決勝第2戦で顔面骨折の怪我。今回のファイナルには間に合ったけど、フェイスガードを付けてピッチに立った。
でも、それをすぐに外して、アグレッシブにプレー。そして小泉佳穂にロックオン。レイソルのキーマンに仕事をさせないように食らいついた。
この田中の仕事ぶりは本当に大きかったと思う。小泉へのマーク以外でも、広いエリアをカバーして、攻守の両局面で力強く下支え。総走行距離は両チーム通じてトップの13キロオーバー。存在感は抜群だった。
ある意味、田中がそうやって自由にプレーできるのも、後ろの3バックが堅いからだと思う。佐々木翔、荒木隼人、塩谷司。彼らは相変わらず強くて、頑丈。ちょっとのことでは揺らがない。慌てない。だから田中も安心して、縦横無尽に走り回れるんだろうね。
しかし、塩谷はますます貫禄が出てきたよね。一つひとつのプレーに余裕がある。彼の存在も味方からすれば頼もしいだろうね。
1失点したとはいえ、自慢の堅守でレイソルの攻撃を跳ね返し続けた。そして3つのゴールはいずれもセットプレーから。中野就斗のロングスローが荒木の先制点、ジャーメイン良のチーム3点目を演出して、2点目は東俊希がフリーキックを鮮やかに決めてみせた。
ファイナルという舞台は、トーナメントを勝ち上がってきたチーム同士の対戦なわけで、当然、力関係は拮抗したものとなる。だからこそ、試合の流れに大きく左右されないセットプレーはすごく重要になる。それをモノにできるかできないか。
サンフレッチェは確実にモノにして、リードを守り切った。盤石の強さを感じさせるルヴァン制覇だった。
【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、53歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた"40メートルFK弾"は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。
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しかし、塩谷はますます貫禄が出てきたよね。一つひとつのプレーに余裕がある。彼の存在も味方からすれば頼もしいだろうね。
1失点したとはいえ、自慢の堅守でレイソルの攻撃を跳ね返し続けた。そして3つのゴールはいずれもセットプレーから。中野就斗のロングスローが荒木の先制点、ジャーメイン良のチーム3点目を演出して、2点目は東俊希がフリーキックを鮮やかに決めてみせた。
ファイナルという舞台は、トーナメントを勝ち上がってきたチーム同士の対戦なわけで、当然、力関係は拮抗したものとなる。だからこそ、試合の流れに大きく左右されないセットプレーはすごく重要になる。それをモノにできるかできないか。
サンフレッチェは確実にモノにして、リードを守り切った。盤石の強さを感じさせるルヴァン制覇だった。
【著者プロフィール】
岩本輝雄(いわもと・てるお)/1972年5月2日、53歳。神奈川県横浜市出身。現役時代はフジタ/平塚、京都、川崎、V川崎、仙台、名古屋でプレー。仙台時代に決めた"40メートルFK弾"は今も語り草に。元日本代表10番。引退後は解説者や指導者として活躍。「フットボールトラベラー」の肩書で、欧州CLから地元の高校サッカーまで、ジャンル・カテゴリーを問わずフットボールを研究する日々を過ごす。23年に『左利きの会』を発足。
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