流れを明らかに変えた“切り札”伊東純也。持ち前のドリブル突破と正確無比のクロスでブラジルを混乱に陥れた【日本代表】

2025年10月14日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

前半の出来からは考えられない逆襲劇

ブラジル戦で流れを変えた伊東。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 2025年10月14日、日本代表が東京スタジアムでブラジル代表と対戦。スタメンは以下のとおりだった。システムは3−4−2−1でGKが鈴木彩艶、3バックが谷口彰悟、渡辺剛、鈴木淳之介、ボランチは鎌田大地と佐野海舟、ウイングバックは堂安律と中村敬斗、シャドーが久保建英と南野拓実、CFが上田綺世だった。

 日本はいきなり中村や上田の個人技からゴールに迫りそうなシーンもあったが、ブラジルがボールを保持した局面ではウイングバックの堂安と中村を含む5バックで対応。カタール・ワールドカップのドイツ戦後半やススペイン戦を想起させた。

 5バックでのディフェンスから奪ったボールをカウンターに繋げる連動性が光り、"速攻こそ日本の武器"という事実を改めて示した印象があった。
 
 とはいえ、20分過ぎまで上手く試合を運んでいた日本も26分に失点。さらに32分にもガブリエウ・マルチネッリにゴールを奪われ、あっさり0−2とリードを広げられて甘さを露呈した。

 しかし後半、ブラジルの陣形が間延びしたからか。攻め込む時間帯が増えた日本は52分に相手のミスを逃さなかった南野が1点を返すと、62分に伊東純也からのクロスを中村が決めて同点に追いつく。さらに71分に上田が伊東のCKから逆転弾と一気に試合をひっくり返した。

 前半の出来からは考えられない逆襲劇だったが、明らかに流れを変える切り札となったのが54分から途中出場した伊東だ。持ち前のドリブル突破と正確無比のクロスでブラジルを混乱に陥れた活躍は称賛に値した。

 結局、日本は3−2でブラジルに勝利。この王国から初めて白星を掴んだ。ただ、あくまで本番は来年のワールドカップということを忘れてはいけない。

取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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