緑のシャツを身につけた人たちと次々にすれ違う
アートで彩られた街並みで有名なバルパライソ。地元クラブのサンティアゴ・ワンダラーズをモチーフにした壁画も多い。写真:浅田真樹
日本がU-20ワールドカップに出場するのは、今大会で12回目になるが、グループリーグを3戦全勝で突破するのは初めてのことだ。そんな記念すべき3連勝が成し遂げられたのは、チリの首都サンティアゴから東へ120キロほどのところにある港町、バルパライソである。
海沿いのエリアには多くの船舶が停泊し、海の男たちが行き交う無骨な街は、しかし、港を見下ろす高台まで頑張って歩いて上がる、あるいは有料のアセンソール(エスカレーター)で上がると、カラフルな建物が連なる街並みが美しい"映えスポット"になっている。なんともアンバランスな風景ではあるが、多くの観光客を集めるチリ屈指の人気観光地だ。
そんなバルパライソは、首都サンティアゴ以上にサッカーが人々の生活に浸透している印象を受ける。というのも、地元サッカークラブ、サンティアゴ・ワンダラーズのジャージやユニホームを普段着使いしている人たちがとても多いからだ。特に週末は、街の中心部を歩いていると、老若男女問わず、チームカラーである緑のシャツを身につけた人たちと次々にすれ違うことになる。
バルパライソのクラブなのに、サンティアゴの名を冠しているのがややこしいが、これは守護聖人の名から来たものだと言われており、首都の都市名とは無関係。ワンダラーズは、1892年にイギリス人によって創設されたチリ最古のサッカークラブで、イギリスでポピュラーなチーム名がついているのは、そのためだ。
現在は2部リーグ所属ながら、地元人気は極めて高い。業種を問わず、クラブのポスターやステッカーが貼られた店は多く、建物に描かれた壁画もよく見かける。
海沿いのエリアには多くの船舶が停泊し、海の男たちが行き交う無骨な街は、しかし、港を見下ろす高台まで頑張って歩いて上がる、あるいは有料のアセンソール(エスカレーター)で上がると、カラフルな建物が連なる街並みが美しい"映えスポット"になっている。なんともアンバランスな風景ではあるが、多くの観光客を集めるチリ屈指の人気観光地だ。
そんなバルパライソは、首都サンティアゴ以上にサッカーが人々の生活に浸透している印象を受ける。というのも、地元サッカークラブ、サンティアゴ・ワンダラーズのジャージやユニホームを普段着使いしている人たちがとても多いからだ。特に週末は、街の中心部を歩いていると、老若男女問わず、チームカラーである緑のシャツを身につけた人たちと次々にすれ違うことになる。
バルパライソのクラブなのに、サンティアゴの名を冠しているのがややこしいが、これは守護聖人の名から来たものだと言われており、首都の都市名とは無関係。ワンダラーズは、1892年にイギリス人によって創設されたチリ最古のサッカークラブで、イギリスでポピュラーなチーム名がついているのは、そのためだ。
現在は2部リーグ所属ながら、地元人気は極めて高い。業種を問わず、クラブのポスターやステッカーが貼られた店は多く、建物に描かれた壁画もよく見かける。
そんな土地柄が影響してか、ここではU-20ワールドカップへの関心度も高い。
夕食をとるために訪れたレストランで、常連とおぼしき男性にこちらが日本人であることを伝えると、「日本は強いな。チリは全然ダメだ」と声をかけられた。自分が試合をしたわけではないが、褒められれば悪い気はしない。
3連勝のインパクトはかなり大きかったようで、スタジアムの記者席にいても、海外メディアから日本についてあれこれと聞かれることが多くなった。
とりわけ印象的だったのは、アルゼンチン人記者3人組に言われた言葉だ。彼らは日本のなかで気になる選手として「キャプテンの5番(市原吏音)と、センターバックの4番(喜多壱也)」を挙げ、そのひとりがこう続けた。
「日本の選手はデカいな。20歳以下の選手とは思えない」
かつて日本人選手といえば、小柄で俊敏なMFタイプがその象徴であり、一定以上のサイズが必要なセンターバックは日本の泣きどころとも言うべきポジションだった。
ところが、日本人選手のなかで最注目の存在としてセンターバックの名前が挙がり、しかも、そのサイズに驚かれることになろうとは...。もしかすると、彼は年齢詐称すら疑っていたのかもしれない。
日本はラウンド16でフランスに勝利すれば、準々決勝では戦いの場を再びバルパライソに移す。サッカー好きが集まる彼の地で、もう一度日本の強さを見せつけるとともに、さらに多くの日本人選手に注目の目が向けられることに期待したい。
取材・文●浅田真樹(スポーツライター)
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