交代カードも見事に的中
6月の就任から無敗を続ける高木監督。自身が率いた2017年の13戦無敗のクラブ歴代2位の記録を塗り替えた。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)
[J2第32節]千葉 0-2 長崎/10月4日/フクダ電子アリーナ
J1昇格を争うライバル同士の対戦で、V・ファーレン長崎が大きな1勝を手にした。
勝点56で2位の長崎は、同55で3位のジェフユナイテッド千葉と敵地で対戦。エジガル・ジュニオと途中出場した松本天夢のゴールで、2-0の完封勝利。勝点を59に伸ばし、暫定ながら首位に浮上した。
ホームの千葉の気迫も凄まじかったが、長崎も気持ちでは負けていなかった。
好セーブを連発したGK後藤雅明をはじめ、選手個々の奮闘や、前半終了間際のE・ジュニオのクロスがそのままゴールに入るラッキーな側面もあったが、高木琢也監督の勝負所を見極めた采配が光っていた。
まずは先発の起用法だ。
指揮官は、千葉を「サイド攻撃が特長のチーム」と分析。3-4-2-1の両ウイングバックのサイドを入れ替え、左に米田隼也、右に翁長聖を配した。
しかし、この変更は相手の攻撃に対する守備の相性から決めたわけではなく、「直近の試合でなかなか点が取れなかったので、ゴールを取るっていう意味で今回はちょっと変えてみた」という。
圧倒的な個性を持つM・ジェズスが入る右と、連動性を重視する左での組み合わせに変化を付け、相手の良さを消すのではなく、あくまで自分たちの強みを活かす布陣を選択したのだ。
走力とテクニックに優れる米田が左サイドで上下動を繰り返し、攻撃ではウイングのように高い位置に上がり、守備時には最終ラインに入って4バックを形成する。
一方、パスやドリブルなどプレーの引き出しが多い右の翁長は、よりMFのような振る舞いで、右シャドーのM・ジェズスをフォローしながら攻撃に厚みを加えた。
J1昇格を争うライバル同士の対戦で、V・ファーレン長崎が大きな1勝を手にした。
勝点56で2位の長崎は、同55で3位のジェフユナイテッド千葉と敵地で対戦。エジガル・ジュニオと途中出場した松本天夢のゴールで、2-0の完封勝利。勝点を59に伸ばし、暫定ながら首位に浮上した。
ホームの千葉の気迫も凄まじかったが、長崎も気持ちでは負けていなかった。
好セーブを連発したGK後藤雅明をはじめ、選手個々の奮闘や、前半終了間際のE・ジュニオのクロスがそのままゴールに入るラッキーな側面もあったが、高木琢也監督の勝負所を見極めた采配が光っていた。
まずは先発の起用法だ。
指揮官は、千葉を「サイド攻撃が特長のチーム」と分析。3-4-2-1の両ウイングバックのサイドを入れ替え、左に米田隼也、右に翁長聖を配した。
しかし、この変更は相手の攻撃に対する守備の相性から決めたわけではなく、「直近の試合でなかなか点が取れなかったので、ゴールを取るっていう意味で今回はちょっと変えてみた」という。
圧倒的な個性を持つM・ジェズスが入る右と、連動性を重視する左での組み合わせに変化を付け、相手の良さを消すのではなく、あくまで自分たちの強みを活かす布陣を選択したのだ。
走力とテクニックに優れる米田が左サイドで上下動を繰り返し、攻撃ではウイングのように高い位置に上がり、守備時には最終ラインに入って4バックを形成する。
一方、パスやドリブルなどプレーの引き出しが多い右の翁長は、よりMFのような振る舞いで、右シャドーのM・ジェズスをフォローしながら攻撃に厚みを加えた。
次に交代カードも見事に的中させた。
1点リードで迎えた60分、相手に先んじて先制点のE・ジュニオを山﨑凌吾に、左シャドーの澤田崇を大卒ルーキーの松本天夢に交代。
そんな指揮官のふたつの狙いが見事にハマったのがチーム2点目だ。M・ジェズスの突破を起点に山﨑の落としをオーバーラップした翁長が拾ってサイドを抉り、その折り返しを松本が決めたのだ。
試合全体としては、シュート本数は長崎の12本に対して千葉が27本(枠内シュートは長崎3本、千葉11本)と千葉のペースだったと言えるだろう。
また、一見すると山口蛍とディエゴ・ピトゥカのダブルボランチの安定感や、なによりM・ジェズスの"分かっていても止められない"突破など、不利な試合をJ2レベルを超越したような個々の力でねじ伏せたゲームにも映る。
ただ、戦術だけでなく、そうした選手の能力を最大限に引き出すのも、また指揮官の役目である。M・ジェズスは以下のように監督に感謝を語った。
「パワーを持ってカウンターに行けたのは、高木監督のおかげだと思うんですよね。全員が全員で守らなければいけないっていう部分はもちろんあると思うんですけど、監督はそういうところでちょっと優遇してくれるので、自分の特長がより発揮できているんじゃないかな。監督がそういうことをやってくれなかったら、多分こんなに活躍できないかもしれない」
6月の高木監督就任以降、選手が本来の輝きを取り戻し、13戦無敗。高木監督就任直前の大宮戦(3-3)も含めればチームは14戦無敗中で、第一次高木政権でJ1昇格を決めた2017年に記録した13戦無敗を上回った。
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
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そんな指揮官のふたつの狙いが見事にハマったのがチーム2点目だ。M・ジェズスの突破を起点に山﨑の落としをオーバーラップした翁長が拾ってサイドを抉り、その折り返しを松本が決めたのだ。
試合全体としては、シュート本数は長崎の12本に対して千葉が27本(枠内シュートは長崎3本、千葉11本)と千葉のペースだったと言えるだろう。
また、一見すると山口蛍とディエゴ・ピトゥカのダブルボランチの安定感や、なによりM・ジェズスの"分かっていても止められない"突破など、不利な試合をJ2レベルを超越したような個々の力でねじ伏せたゲームにも映る。
ただ、戦術だけでなく、そうした選手の能力を最大限に引き出すのも、また指揮官の役目である。M・ジェズスは以下のように監督に感謝を語った。
「パワーを持ってカウンターに行けたのは、高木監督のおかげだと思うんですよね。全員が全員で守らなければいけないっていう部分はもちろんあると思うんですけど、監督はそういうところでちょっと優遇してくれるので、自分の特長がより発揮できているんじゃないかな。監督がそういうことをやってくれなかったら、多分こんなに活躍できないかもしれない」
6月の高木監督就任以降、選手が本来の輝きを取り戻し、13戦無敗。高木監督就任直前の大宮戦(3-3)も含めればチームは14戦無敗中で、第一次高木政権でJ1昇格を決めた2017年に記録した13戦無敗を上回った。
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