残留争いの大一番で勝って終わりじゃない。横浜FCはまだ降格圏にいる。伊藤翔は気を張り続ける「最後の1試合まで集中して、それでどうなるか」

2025年10月03日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

勝点を31に伸ばしたが、順位は18位のまま

湘南戦で大きな勝点3を手にした横浜FC。次は福岡が相手だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 直近5試合は2勝3分け。黒星は、ない。J1で残留争いを戦う横浜FCが、着実に勝点を積み上げている。10月4日には33節で福岡と敵地で相まみえる。

 前節は同じく下位に沈む湘南と対戦し、特別指定の細井響がプロ初ゴールを決め、1-0で勝ち切った。横浜FCにとっては、1つの壁を乗り越える大きな白星だった。

 2023年と21年、シーズン終盤戦で湘南と対峙し、敗れ、その敗戦がJ2降格を決定づけてしまった過去がある。"因縁の相手"から、三度目の正直で掴んだ勝点3。今後に向けて間違いなく勢いづく勝利だった。

「めちゃくちゃ大事。ましてや過去に負けている湘南に、また負けるわけにはいかない」と、戦前に気合を入れていたのは伊藤翔だ。通算で在籍5年目の37歳も、湘南戦の重みを十分に理解していた。

 2年前に負けたゲームでもピッチに立ち、悔しい想いをしている。このタイミングで迎える湘南戦がどれだけ大事か。それは百も承知。だからこそ、残留争いの大一番を前に、伊藤にはまた別の感情があり、そして先を見据えてもいた。
 
「ここ(湘南戦)は絶対に勝点3を狙いに行くべき。落としちゃダメ。でも、その後にあと6試合ある。湘南に勝って、やったぞ、で終わりじゃない。燃え尽き症候群ではないけど、そうならないように。最後の1試合まで集中して、それでどうなるか、という感じだと思う」

 実際、湘南をくだして勝点を31に伸ばしたが、順位は18位のまま。降格圏を抜け出せていない。

 選手、スタッフも伊藤と同じ考えのはず。まだ何かを成しえたわけではない。戦いは続いている。負の歴史を塗り替えた湘南戦を無駄にしないように。まずは次の福岡戦だ。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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