ブンデス5戦で2G3A!驚異的な早さでフィットした日本代表MF、6-0→6-4には本音「若さが出た」「バラバラに…」【現地発コラム】

2025年09月30日 中野吉之伴

「チームとしての勢いがあるやり方」

ボルシアMG戦で2アシストをマークした堂安。(C)Getty Images

 ブンデスリーガの第5節、日本代表MF堂安律がプレーするフランクフルトは、日本代表FW町野修斗が所属するボルシアMGとのアウェーで対戦。6-4という驚きのスコアで撃ち合いを制した。

 60分過ぎまでは、フランクフルトの一方的な展開だった。2失点目を喫してから守備バランスが完全に崩壊したボルシアMGに対し、堂安らが相手の抵抗をほとんど受けることなく、軽々とボールをゴール前へと運び、やすやすと得点を重ねていく。

 圧倒的な攻撃力を誇示したチームで、堂安は2アシストをマーク。1つ目は右サイドからシュート気味にゴール前に折り返したボールがダイレクトでゴールとなり、2つ目は、左サイドへ好タイミングで流れ込み、味方のパスをうまく引き出すと、グランダーの鋭いダイレクトパスをゴール前に通した。

 試合後のミックスゾーンで、背番号20は、「ゴールも欲しかったけど」と語りながらも、その表情には充実感が浮かんでいる。

「前半からすごくチームとしての勢いがあるやり方でしたし、個人的にもアシストとして数字がついた。ウインガーとしてアシストを残したいのもあるので、この(ブンデスリーガ)5試合で数字(2ゴール・3アシスト)がネガティブにならない程度に残っているので、硬くなりすぎずに試合に臨める状況になっています」

 失点を重ねて浮足立っているボルシアMG守備陣の甘さがあったとはいえ、相手が身体をぶつけて止めることができないほどの鋭い動きとタイミングの良さで、得点シーンに次々に絡んだ。加入して2か月ということを考えると、驚異的な溶け込みぶりだ。

 チームとしては、堂安ら主力を次々に下げた70分以降、緊張感が一気になくなったのか、怒涛の反撃を許して4失点したのはいただけない。
 
 背番号20は、「自分はピッチにいなかったので、感覚的にどういう状況だったのかわからないですけど」と語りつつ、若さによる経験の少なさを指摘していた。

「若さが出てる。完全にそうだと思います。結果として外から見てて、相手は1点でも多く点を取ってサポーターの期待に応えようという感じがあって、逆に僕たちはメンバーを代えながら、途中から出た選手は点取りたがってる感じがあったりとか、ちょっとバラバラになってる感じはありましたね」

 ディノ・トップメラー監督は「70分まではものすごくよかった。我々は多くの交代で自分たちの構造を失った」と前半からの圧巻のパフォーマンスに賛辞を送りつつも、終盤の失速をチクリ。若いチームにとって、これを次の成長へつなげたい大事な課題を持ち帰ることになった。

 ここからはチャンピオンズリーグのアトレティコ・マドリー戦、ブンデスリーガのバイエルン戦と大一番が続く。レアル・マドリーとのダービーで勝利したアトレティコとのウェーゲームは激戦が予想される。開幕5連勝で得失点差19とすでに他クラブに差をつけているバイエルンには、このまま独走を許すわけにはいかない。

 いまフランクフルトがチームとしてどこまでやれるのか。大事な試金石となる2連戦となりそうだ。

取材・文●中野吉之伴

【動画】堂安律がボルシアMG戦でアシスト

【画像】9頭身の超絶ボディ! 韓国チア界が誇る"女神"アン・ジヒョンの魅惑ショットを一挙チェック! 
 

次ページ【動画】堂安律がボルシアMG戦で2ゴールをお膳立て!

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事