FC東京の多摩川クラシコ勝利の裏に長友佑都あり。川崎の絶好調男・伊藤達哉を完封するさすがの働きぶり

2025年09月21日 本田健介(サッカーダイジェスト)

チームは前半のゴールで逃げ切る

マッチアップした長友(写真左)と川崎の伊藤(写真中央)。試合は1-0でFC東京が勝利した。(C)SOCCER DIGEST

[J1第30節]川崎 0-1 FC東京/9月20日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu

 等々力で開催された川崎とFC東京の多摩川クラシコ。コンディションが100パーセントではない選手がいたというなかで、従来の4-2-3-1ではなく、前半は4-4-2で臨んだ川崎に対し、23分の遠藤渓太のゴールで逃げ切ったFC東京が勝利を掴んだ。

 4-4-2のシステムでこの日、FC東京の左SBを務めたのが、10月の日本代表活動にも参加した長友佑都だ。

 マッチアップしたのは、川崎の右サイドに入る、公式戦6試合連続ゴール中の絶好調のアタッカー、28歳の伊藤達哉であった。

「彼(伊藤)自身を止めなきゃいけないというミッションを与えられたので、ずっと東京では左サイドを長いことしていなかったですが、代表でもやっていましたし、そこは全く問題なく入れました。

(伊藤は)本当に良い選手で、彼を止めないと今日の勝利はないなと思っていたので、僕だけじゃなくてしっかりと周りの選手たちも含めて、素晴らしい選手をしっかりと抑えられたことが良かったです」

 そう振り返ったように、39歳のベテランは精力的にアップダウンしながらゴールの起点にもなり、真骨頂の粘り強い守備も披露。後半、伊藤に間一髪のシュートを放たれる場面もあったが、クリーンシートに貢献してみせた。
 FC東京の松橋力蔵監督も「彼(伊藤)の今の調子を見れば、もちろん(川崎の左サイドの)マルシーニョ選手も非常に危険な選手であるのも分かっています。そこで左右できる能力もありますし、彼(長友)にそのタスクは与えたなかで、ほぼ完璧に抑えてくれたなと思っています」と称賛する。

 一方でフル出場を果たした長友はさらなる上を見据える。

「もちろん自信になりますし、ただ全然満足していないので。やっぱり目指すところが高い分、ワールドカップ優勝を目指すメンバーの一員だということで、やっぱりまだまだ緊張感を、危機感を持ってやらないと残っていけないなというのは感じています」

 来年6月の自身5度目となるワールドカップへ、熱い男はさらにモチベーションを高めている。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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