「劣っているとは思わない」ブンデス6位に加入→ついにデビューの24歳日本人が感じたJリーグとドイツの“違い”「素晴らしいと思います。だけど…」【現地発】

2025年09月20日 中野吉之伴

「やっと立てたという楽しみな気持ちしかなかった」

佐野(右)と共にピッチに立った川﨑(左)。(C)Getty Images

 今夏に京都サンガF.C.からマインツへ加入した川﨑颯太が、0-1で敗れたブンデスリーガ第3節のRBライプツィヒ戦に75分から途中出場し、新天地デビューを飾った。

 1点追う試合展開で、ボー・ヘンリクセン監督の期待を背負い、ピッチに登場。日本代表MF佐野海舟やドイツ代表MFナディム・アミリと中盤を形成し、チャンスメイクに奔走したが、守備固めをするライプツィヒを前に、なかなかいい形でボールをもらえないまま時間ばかりが過ぎてしまう。

 試合後、川﨑は「難しかったですね」と試合を振り返り、どんな狙いでピッチに入ったかを話してくれた。

「かなり前目(のポジショニング)で、裏に抜けてとコーチに言われていたんですけど、いざピッチに入ってみたら、どちらかというと、セカンドボールとかカウンターのほうに回ることが多くて。自分の中でもっと早く頭を切り替えたりできたらよかったのかなと」

 終盤には右サイドからスルーパスを狙ったり、左サイドからドリブルで運んだりと、ボールを持った時にはアイデアをチームにもたらす可能性を見せていた。敗れた悔しさはあるものの、ブンデスリーガでデビューを果たした喜びはもちろん小さくはない。

「もう本当にやっと立てたという楽しみな気持ちしかなかったですね。チームは負けていて、難しい状態でしたけど、どうにか自分がエネルギーを出して、チームにエネルギーをもたらして、勝点1でも取りたいと思っていました。そこは力及ばずかなと思います」
 
 実際にブンデスリーガでプレーをしてみて、来る前に抱いていたイメージとで感触の違いがあったりしたのだろうか? 対戦したライプツィヒには、個々の能力がとても高い各国代表の選手たちがズラリといる。

「やっぱり強度であったりとか、一人ひとりの能力や勢いは素晴らしいものがあるなと思います。けど、自分がその中で決して劣っているとは思わない。プレーをこなすだけじゃなくて、やっぱりアクセントとか、自分としてのプレーを見せなきゃいけないなと思っています」

 昨季に6位へ躍進したマインツはインテンシティの高さが特徴だ。ブンデスリーガの中でも特に激しさがあるし、それがクラブのDNAとしてファンからも求められている。順応するのは簡単ではない。

「そんなに練習試合もできていなくて、広いピッチでプレーするのは久しぶりだったんですけど、やっぱりマインツでの毎日の練習で、かなりインテンシティ高い中でできていると思っているので、この中でがっちりできていれば、絶対にブンデスでもどのチーム相手でも大丈夫だと思っています」

 24歳のドイツ挑戦は始まったばかりだ。

取材・文●中野吉之伴

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