【スルガ銀行チャンピオンシップ2016】鹿島とサンタフェ(コロンビア)――タイトルの味と重みを知る名門同士の対決。

2016年08月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

両クラブのプライドがぶつかる試合

鹿島は2012年と翌13年のスルガ銀行チャンピオンシップに出場。12年にはチリのウニベルシダ・デ・チリと、13年にはサンパウロ(ブラジル)と対戦して、いずれも勝利を飾っている。※写真は2012年大会 (C)サッカーダイジェスト

 スルガ銀行チャンピオンシップ2016、鹿島アントラーズ対インデペンディエンテ・サンタフェ(コロンビア)が8月10日、県立カシマスタジアムで開催される。
 
 鹿島は自国リーグで7度、サンタフェは同8度の優勝を誇る。まさに名門クラブ同士の対戦だけに、両クラブのプライドがぶつかる試合になる。
 
 鹿島で主将を務める小笠原満男は過去2度、同大会に出場している。かねてから「楽しみな大会だし、実際に試合をしていても楽しい」と語るなど、心待ちにしている大会の1つに挙げる。理由は「世界の本気」を味わえる数少ない機会となるからだ。
 
 かつて「Jリーグバブル」と呼ばれていた時代は、現役ブラジル代表選手がJリーグに加入。小笠原自身、鹿島でジョルジーニョら世界一線級のプレーを見て、成長へとつなげてきた。
 
 「最近はなかなか大物と言われる外国人選手がJリーグに来なくなった。そういう世界一流選手と対戦したり、一緒に練習した経験は大きかった」。世界を感じられる機会が少なくなった今、この大会の存在意義は、選手にとっても貴重な場になる。
 
 コパ・スダメリカーナを制し、今大会出場を決めたサンタフェはコロンビアでも名門と呼ばれるクラブ。つい先日、新たに監督に就任したアルゼンチン人のグスタボ・コスタス監督が指揮を執る。
 リーグ戦では首位から勝ち点3差の4位につけており、2014年以来のリーグ制覇を射程圏内にとらえる。同監督は鹿島との対戦に向け、「カップを持ち帰ることにすべてを出し切る」と、コロンビア勢として初優勝に向けて気合十分。また、元コロンビア代表GKの経歴を持つ、37歳のベテラン、ロビンソン・サバタも「カップを国に持ち帰りたい」とタイトル獲得を誓っている。
 
 迎え撃つ鹿島は、第1ステージ優勝を果たしたものの、第2ステージでは苦戦が続いている。カイオ(UAEのアルアインに移籍)が抜けた影響が出ており、守備でも失点が目立つ。
 
 石井正忠監督は「早急に(守備の)対策をしなければいけない」と話すなど、チーム状態は決して良いとは言えない。だが、ひとつのきっかけを浮上の力とし、Jリーグ最多タイトルを獲得してきた歴史を持つのが鹿島である。
 
 カイオの代わりに、ポルトガル2部・ポルティモネンセからファブリシオを期限付き移籍で獲得。身体の強さと献身的なプレーが魅力のMFだ。鹿島のエース金崎夢生と同じクラブでプレーした経験もあることから、すでにチームに溶け込んでおり、この大会で活躍が見られるかもしれない。
 
 3度目の優勝を目指す鹿島か。コロンビア勢として初の優勝を目指すサンタフェか。いずれにせよ、タイトルの味、その重みを知るクラブならではの、白熱した試合になるだろう。

●スルガ銀行チャンピオンシップ2016IBARAKI
http://www.jfa.jp/match/suruga_2016/
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