【リオ五輪】“緑の地獄”と称されるマナウス。手倉森ジャパンは高温多湿に勝てるか?

2016年08月03日 小田智史(サッカーダイジェスト)

8月の平均最高気温は約33度、湿度も80%に到達する。

マナウスのあるアマゾナス州の面積は157.8万平方kmと、日本の約4倍以上に相当。その面積の約98%は未開の原生林に覆われているという。(C)REUTERS/AFLO

 グループリーグ初戦のナイジェリア戦が行なわれるマナウスは、まさに"緑の地獄"だ。
 
 ブラジルで最大の面積を有するアマゾナス州に属するこの都市は、アマゾンの真ん中にあり(南緯3度と赤道直下に位置)、年間降雨量2500㎜を超える高温多湿の多雨熱帯樹林気候。8月は比較的雨の少ない乾季(6月~9月。雨季は12月~3月)にあたるが、現在冬のブラジルにおいて、月間平均最高気温は約33℃、湿度約80%と例外的な暑さを誇っている。
 
 日差しが強く、日中は気温35~37℃近くまで上昇するため、少し歩けば一気に汗が噴き出してくる(直射日光下では温度計は45℃を差した)。
 
 夕方になると少しずつ気温は下がっていくが、それでも日本代表がマナウスでの初練習を行なった19時でも30℃以上、湿度も約70%と蒸し暑さが残るため、ほとんどの人々は一日中半袖だ。アラカジュ、ゴイアニアと移動してきた日本にとって、一番蒸し暑さを感じる環境だろう。
 
 ただ、手倉森監督は暑さを認めつつ、「夜になると心地良い感じです。この涼しさとナイターと、いよいよ、ここから日本の本当の切れ味が出てくるだろうなと」と話す。選手たちも「たぶん(試合では)体力を奪われる」(南野拓実)と警戒しながらも、「日本の暑さに似ている」(藤春廣輝)、「日本とそこまで変わらない」(植田直通)と順応に自信を見せる。
 
 ナイジェリア戦は現地時間8月4日21時(日本時間5日10時)キックオフ予定。過酷な環境下での戦いとなるだろうが、それを克服し、いかに運動量を落とさずプレーできるかがひとつ鍵を握るだろう。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)
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