“沈没危機”の不安が膨らむ東京2クラブ。次節のダービーマッチは生き残りとプライドを懸けた死闘に

2025年09月02日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

FC東京も東京Vも下位に低迷

長友と染野のマッチアップはダービーマッチで実現なるか。(C)SOCCER DIGEST

 最下位のアルビレックス新潟ほど深刻な状況ではない。ただ、降格への危機が少しずつだが、確実に膨らんでいるチームがある。東京の2クラブだ。

 今季J1リーグの28試合を消化して東京ヴェルディは勝点32(8勝8分12敗)の14位、FC東京は勝点31(8勝7分13敗)の15位。降格権ギリギリの18位・湘南ベルマーレ(勝点25)とそれぞれ勝点7、勝点6差あるが、下位に沈んでいる事実は看過できない。

 東京Vは何より得点力不足が深刻だ。パスワーク主体でサイドから崩す意図がホームのサンフレッチェ広島戦(8月23日/0−3)でも見られたが、肝心のフィニッシュワークに精度を欠いて無得点。続く8月30日の横浜FC戦はスコアレスドローに終わり、今季ここまでの総得点16はリーグワーストと不甲斐ない成績だ。

 期待の染野唯月も今季リーグ戦でわずか2得点と不完全燃焼。確固たる得点源が見当たらないのはシーズン終盤に向けて不安材料のひとつになる。
 
 東京Vが広島に完敗した翌日、京都サンガF.C.に0−4と惨敗したFC東京はこの試合、最後尾から繋ぐスタイルを完全に読まれていた。自滅のような失点を重ね、ファン・サポーターから「意地見せろ!」コールを浴びせられるなど、屈辱的な敗戦となった。

 FC東京の弱点のひとつは脆弱な守備。今夏にCBアレクサンダー・ショルツ、GKキム・スンギュを補強しても改善されず、リーグ戦では6月25日の横浜F・マリノス戦(3−0)を最後に7試合続けて零封がない。そもそも今季J1で無失点に抑えたのはわずか5試合と厳しい結果になっている。

 サイドバックの長友佑都やFWの長倉幹樹が好調なのは心強いが、チームのパフォーマンスが不安定。"結局は個人頼み"という部分で勝ち切れない弱さがある印象だ。

 リーグ戦で3試合白星がない東京Vと、4試合勝ち星がないFC東京。なかなか結果が出ないなか、"沈没危機"の不安が膨らむ両チームは奇しくも次節、味の素スタジアムで激突する。双方にとって絶対に負けられない一戦は、生き残りとプライドを懸けた死闘になるはずだ。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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