先制点は取り消され、“あるはずのない”54分に失点…フルアム指揮官が怒り!OBは謝罪要求「こんな酷い判定は見たことがない」

2025年08月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

チェルシー指揮官は全肯定「ファウルはファウル、PKはPK」

タッチライン際で感情を爆発させたマルコ・シウバ監督。(C)Getty Images

 8月30日に開催されたプレミアリーグ第3節で、フルアムが同じロンドン勢で、今夏のクラブ・ワールドカップを制したチェルシーと敵地で対戦。45+9分にジョアン・ペドロ、56分にPKでエンソ・フェルナンデスにゴールを奪われ、0-2で世界王者に屈した。

 試合の流れを大きく左右したのが、21分の判定だ。速攻からジョシュア・キングが裏に抜け出し、見事にゴールネットを揺らした。しかし、オン・フィールド・レビューの末に、直前にロドリゴ・ムニスが、トレボ・チャロバーに対してファウルをしたとして、先制点は幻となった。

 英公共放送『BBC』によれば、マルコ・シウバ監督はリーグ開幕から3戦連続で勝利を逃した後、「あのようなゴールを無効にするなんて信じられない」と訴えた。

「言い過ぎると罰則を受けるから、これ以上は控えたい。次戦もタッチラインでチームを支えたいからね。罰金を科されたくない。しかし、今シーズンはいくつかの判定で厳しいスタートとなっている」
 
 2021年7月からフルアムを率いるポルトガル人指揮官はさらに、前半のアディショナルタイムの目安8分を過ぎた45+9分の失点に言及。その長さも理解不能であるようだ。

「言いたいことは山ほどある。最初の失点――8分の追加時間。最初のコーナーキックの後、すでに9分だった。試合を止めるべき時間だ。それがルールだ。レフェリーに確認したところ、『時間をロスしたから』と言われた。だが、私たちは8分間を確認していた。(それ以上)試合は止まっていなかった。非常に難しい。私もミスをするし主審もミスをする。だが白黒はっきりしている時に、存在しないものを飲み込むわけにはいかない」

 また、かつてフルアムやトッテナム、リバプールでプレーしたダニー・マーフィー氏も先制点取り消しに苦言。次のように語った。

「これは私のフットボールへの愛と、その現状に関する問題だ。これほど酷いVAR判定は見たことがない。ムニスのプレーはタックルではない、スキルだ。タックルしたのはチャロバーだ。なぜかVARが介入した。理由は分からない。

 フットボールへの理解が完全に欠如している。レフェリーはモニターを確認した際、『問題ない』と判断する絶好の機会があったが、そうしなかった。腹立たしい。彼らは経験豊富な人間であり、もっと良い判断をすべきだ。本当に酷い対応で、謝罪を望む」

 一方、チェルシーのエンツォ・マレスカ監督は、「ファウルはファウル、PKはPKだ」ときっぱり。後半序盤に自分たちが得たPKを含め、判定を肯定しており「私にとっては非常に明白だ。もし疑念があればそう言うだろう。しかしファウルはファウルであり、もう1つは単純明快だ」と言い放った。

 当然と言えば当然か。敗れた側と勝利した側で、捉え方は180度異なる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

【動画】フルアム側は不満露わのゴール取り消しシーン

【記事】【日本代表の最新布陣】"緊急事態"の最終ラインはどうなる?守田と田中が不在のボランチは…
 

次ページ【動画】フルアム側は不満露わのゴール取り消しシーン

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事