父の存在もモチベーションに、U-15日本代表での生き残りへ! 天才パサーの血を引くMF梶山蓮翔が思い描くU-17W杯出場への道

2025年08月25日 松尾祐希

プロ契約の同級生から刺激

U-15日本代表のMF梶山。チームを牽引する活躍に期待だ。写真:松尾祐希

 力強い言葉からは覚悟が滲む。

「自分がチームを引っ張らないといけない」

 中学3年生の世代がほとんどを占める今回のU-15日本代表において、MF梶山蓮翔(高校1年)は早生まれ組でチーム最年長。昨年2月にU-15日本代表の候補合宿に参加し、今年2月のU-16日本代表のポルトガル遠征では10番を背負った。過去の実績を含め、メンバーの中で経験値がずば抜けているのは明白。年長者としての自覚も含め、だからこそリーダーシップを発揮したい想いは強い。

 8月26日からウェールズで開催される"The Gary Speed Tournament"に出場するU-15日本代表で、主軸のひとりとして活躍が待たれるのが梶山だ。

 2年後のU-17ワールドカップを目ざすなかで、現状ではラージグループを形成している最中。「競争をして自分で勝ち取って欲しい」と平田礼次監督が発破をかけたように、レギュラーの座は誰にも与えられていない。そうした状況下で梶山に期待されるのが、統率力だ。本人も自身の立場を理解しており、役割についてこう話す。

「生活面では荷物をまとめたり、スムーズにことが運ぶように促しつつ、ピッチ内では自分のプレーを見せていきたい」

 ピッチ外で仲間を助け、いかにまとめていくか。さらにプレー面では背中で示したいとも言う。

「球際が大事。気持ちの部分では負けない。身体能力で相手に劣ってしまうかもしれないけど、気持ちで勝つ。自分がその姿勢を見せて、みんなに良い影響を与えたいと思う」
 
 主戦場は中盤。所属するFC東京U-18ではトップ下を持ち場とするが、代表ではボランチ起用がメインとなる。だが、どちらのポジションにも対応できる柔軟性も持ち合わせており、問題はない。本人もふたつの場所で勝負できると考えている。

「相手次第になるけど、やりにくければボランチのほうがボールを受けられるし、どっちでもプレーできればいい」

 目ざす場所は2年後のU-17W杯(1年に一度の開催)。しかし、自分たちの世代が主軸となる来年のU-17W杯出場も現実的な目標として捉えている。特にチームメイトで同級生でもあるMF北原槙(1年)から刺激を受けている点も、欲を駆り立てる理由だ。

 北原はすでにプロ契約を結んでおり、プロの世界で経験を積んでいる。世代別代表でも活躍が期待されており、身近にいる仲間の存在が自らの闘志をより燃やす契機になった。

「自分と同じ学年だし、近くで見ていた存在でもある。やっぱり、自分も負けてられない。そういう気持ちで今まで取り組んできた」(梶山)

 また、父の存在もモチベーションになっている。父はFC東京で長らく10番を背負った梶山陽平。2008年の北京五輪では本田圭佑や香川真司らと出場し、天才パサーとして背番号10を託されたことで知られる。中学生の頃はアドバイスをよくもらっていたそうで、「ボールをもらう位置や受けた後の質をこだわる」ことを教わっていたという。

 その一方で"青赤軍団のレジェンド"が父ということで比べられる機会も少なく、「いろんな声があった」という。だが、梶山は「気にしないようにして、自分は自分というスタンスで取り組んできた」と話し、さらなる成長のエネルギーに変えてきた。

「比べられることはある。なので、絶対に負けたくない気持ちがある。最終的には超えていきたい」とは梶山の言葉。久々の代表活動で真価を発揮できるか。梶山の挑戦はまだ始まったばかりだ。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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